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制度設計 - IR区域指定と事業者選定に関する選択肢(1/3)

2016-01-15

【インタビュー&特集記事】

区域指定と事業者選定-美原さん

カジノIRジャパンでは、2015年11月、12月初にかけて、「日本IR創設サミットin泉佐野KIXりんくう」(10月30日)のプログラムを詳細にレポートした。

そのプログラム「監査法人BIG4 地区申請から地区選定までのフロー」において、一つの問題提起があった。IR区域指定と、事業者選定の位置づけ、および、順序についてである。

「監査法人BIG4 地区申請から地区選定までのフロー」における議論は、”自治体が実施する事業者選定”が先に行われ、その後に、自治体と事業者がパートナーとして、”国が実施する区域選定”に進む順序(事業者選定先行)を前提として進められた。

一方、現在のIR法制度の想定(IR議連「IR実施法案の基本的な考え方」)は、逆に、”国が実施する区域選定”が先に行われ、その後に、”自治体が実施する事業者選定”に進む順序(区域選定先行)である。

カジノIRジャパンは美原 融 氏(大阪商業大学 教授)に取材インタビューを実施した。美原氏は、想定されるIR法制度の枠組みにおける国、自治体、民の役割分担と責任範囲から、区域選定先行が基本であるとの見解。

区域選定先行、事業者選定先行を考えるポイント(想定される法制度において)は、
・国が自治体を評価・選定する基準は、目的、必要性、地域政策との整合性、地域社会の合意形成
(事業計画の詳細、事業者の能力ではない)
・自治体は、民間のアイデアを吸収(RFC)し、国に提案。選定後、自らのビジョン実現に最適な事業者を選定(RFP)
(区域選定先行においても、自治体は初期段階から民間の力を十分に活用できる)

はじめに

国は何をするのか、自治体は何をするのかの考え方を明確に理解する必要性がある。かつ、区域指定(国が地方公共団体を選ぶ)と事業者選定(地方公共団体が民間事業者を選ぶ)は、明確に峻別することが全ての前提となる。

これらをパッケージにして国が選ぶという考え方は法案上想定されてない。

なお、この問題は、事業者の適格性審査・背面調査・ライセンス付与を如何なるタイミング・手順・内容で実施するかもリンクしており、これをも考慮しなければ全体解にならない。

1.区域を選定し、指定する行為(国の役割):

施行数、施行区域を限定するという政治的意思は明確にある。そして、それらは、法律上、明記されると想定される。ゆえに、国が区域を指定することになる

(IR施設数を少数に限定することは与野党議員の総意。場所を問わず、制限なく、多数のカジノ施設が設置されることはあり得ない)

2.区域ないしは地点を提案する主体(自治体の役割):

民間主体が勝手に土地を買い上げたり、自分が所有する土地、あるいは地上げ等を行い、区域・地点を国に対し提案したりすることはあり得ない
(地域社会の合意形成なしに、商業的観点から区域を選定すれば、地域社会において反対運動がおこる可能性がある。また、民間主体が区域・地点選定に関わり、好ましくない慣行が起こる可能性がある)。

地域社会の合意形成を得て、地域におけるさまざまな開発計画や観光振興施策、インフラ整備計画などとの整合性を保持しながら、区域や地点を指定できる役割は地方公共団体以外にはあり得ない。

ゆえに、地方公共団体が区域を提案し、国がこれを指定する。ただし、法案は地方公共団体が自らIRを施行をすることを想定していない(民間に施行・運営を委ねることが基本。自治体の役割は、一種の企業誘致・投資誘致であり、国の指定を受け、これを実施すること)。

●国は一定の要件を具備した自治体からIR設置区域提案を受け、この提案が法が定める目的に適うか否か、政策的効果があるか否か等を検証し、一定数を選定する。

●国は、自治体に対し、詳細、具体の事業計画や事業提案を求めるわけではない。国が事業者の提案の可否を判断するわけでもない
(国が詳細かつ具体的な事業提案を求めると考え、自治体にはかかる能力・経験もないため、予め特定民間主体と組んで、詳細かつ具体の事業計画を含む提案を出すことが、国により評価されると考えるのはポイントがずれている)

●国が自治体が申請する区域を指定し、この枠組みの中で、自治体が民間事業者との連携により開発を行う行政手順は、過去にも類似的パターンがある。自治体にとっても、経験があり、許容しやすい考え方である。

3.事業者の適格性を検証するのは国の規制機関の専権(自治体ではない):

カジノ法制の肝は、民間事業者の清廉潔白性、適格性を背面調査を含めて完璧に検証し、好ましくない主体がIR、カジノ産業に参入しないことを担保することにある。

これは、国の機関の専権であり、地方公共団体が自らの判断で事業者の清廉潔白性を判断することはあり得ない。国の機関のみが、民間事業者の清廉潔白性を検証し、民間事業者のライセンスを付与することができる。

●自治体による事業者選定は、当該事業者の清廉潔白性、適格性を保証するものではない。

●国の機関が民間事業者の清廉潔白性を認証し、適格性を検証することと、地方公共団体が民間事業者を選定することは、(必ずしも)リンクしていない。ここからどちらを先行して実施すべきかどいう議論が生じる(後述)。

カジノIRジャパン関連記事:
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