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制度設計 - IR区域指定と事業者選定に関する選択肢(3/3)

2016-01-26

【インタビュー&特集記事】

区域指定と事業者選定-美原さん

カジノIRジャパンでは、2015年11月12月初にかけて、「日本IR創設サミットin泉佐野KIXりんくう」(10月30日)のプログラムを詳細にレポートした。

そのプログラム「監査法人BIG4 地区申請から地区選定までのフロー」において、一つの問題提起があった。IR区域指定と、事業者選定の位置づけ、および、順序についてである。

「監査法人BIG4 地区申請から地区選定までのフロー」における議論は、”自治体が実施する事業者選定”が先に行われ、その後に、自治体と事業者がパートナーとして、”国が実施する区域選定”に進む順序(事業者選定先行)を前提として進められた。

一方、現在のIR法制度の想定(IR議連「IR実施法案の基本的な考え方」)は、逆に、”国が実施する区域選定”が先に行われ、その後に、”自治体が実施する事業者選定”に進む順序(区域選定先行)である。

カジノIRジャパンは美原 融 氏(大阪商業大学 教授)に取材インタビューを実施した。美原氏は、想定されるIR法制度の枠組みにおける国、自治体、民の役割分担と責任範囲から、区域選定先行が基本であるとの見解。

区域選定先行、事業者選定先行を考えるポイント(想定される法制度において)は、
・国が自治体を評価・選定する基準は、目的、必要性、地域政策との整合性、地域社会の合意形成
(事業計画の詳細、事業者の能力ではない)
・自治体は、民間のアイデアを吸収(RFC)し、国に提案。選定後、自らのビジョン実現に最適な事業者を選定(RFP)
(区域選定先行においても、自治体は初期段階から民間の力を十分に活用できる)

6.国による事業者の適格性審査、ライセンス付与のタイミング
(基本は地方自治体が事業者を選定後した後にライセンス申請):

事業者の適格性認証は、詳細な背面調査を含み、単純な形式審査ではない。国の規制機関が、相応の人員と体制を整備し、他国との協力連携体制を構築し、一定の時間をかけて実施することが前提となる。
(いかなる事情においても、この手続きが簡略化されたり、形式化されることはない)。

● 国が潜在的な事業者を予め認証・確認し、この手順を経た事業者を有適格とし、自治体は有適格者からの募集のみを受け付け、選定する手順。この手順は、国にとってリスクが大き過ぎ、現実的ではない:

-膨大な数の潜在的な事業者が事前認証を申請すると考えられる。国の規制機関の作業量が膨大となり、最初から大きな組織、長い時間を要する。

-国の視点からは、十分な背面調査、適格性審査ができない可能性がある。

-ただし、自治体、潜在的な事業者の視点からは、事業者選定後に、当該事業者が国により不適格とされるリスクがない。
(国が予め認証した潜在的な事業者のユニバースから選定するため)

● 地方公共団体が国による区域指定を受け、公募等の手続きを経て、事業者を選定し、この事業者が(選定された後に)、国の規制機関に対し、適格性審査・ライセンス付与の申請をする手順:

-当該事業者が清廉潔白性を保持するか否かの検証は、国の機関の専権であり、自治体が選定した事業者が欠格となる可能性はある。
(自治体、潜在的な事業者にとってリスクとなる)

-IR設置数(施行数)が少数に限定されることを前提とした場合、国の適格性審査業務の対象数は限定され、小さな組織でも十分に時間をかけて精査検証できる。
(国にととって作業量とリスクは大幅に減少。スリムな体制で予め人員や組織の計画も立てやすくなる)

-シンガポール等では国から選定された民間事業者が開発契約(投資要件)の1/2を実際に投資するまでライセンス申請を認めず、実際のライセンスが交付されたのは、開業前2週間前であった。
(民間事業者がリスクを負担)
(シンガポールのように、国 vs 民間事業者間の関係なら理解しやすいが、日本の場合、国 vs 地方公共団体 vs 民間事業者と構造が複雑)

● 上記の二つの手順の中間、折衝案
(国のリスク、業務量負担、および、地方自治体・民間事業者のリスクのバランス。国の判断となる)

A案(複数フェーズ申請方式):
ライセンス申請、適格性審査を二段階に分ける。自治体と民間事業者に対し、一定のAssuranceを与える考え方。

第一段階=地方公共団体が事業者を選定する前の段階で、潜在的な事業者は仮申請・仮審査・免許手続きをとる。適格性に本質的な問題がないかのみを仮審査でチェック(一種のPQ)

第二段階=地方自治体が事業者を選定後に、当該事業者はライセンスを本申請し、詳細な本審査を受ける。

ただし、どの段階から申請を認めるのか、所要時間とともに、規制機関による十分な対応ができるか否か等、さまざまな課題はある。

B案(事業提案・ライセンス申請シンクロナイズ方式):
事業者が地方自治体に対して、事業提案するタイミングで、同時に、国の機関に対する適格性認証のための手続きを添付させる。自治体は国の機関に対する適格性認証の手続きを、国の機関へパススルー。

自治体の事業者選定の検討と同時並行的に、国は事業者の適格性審査を開始。
自治体が事業者を選定する段階で、国の機関から自治体に対してのみ、問題ないか否かの示唆を与え、自治体はこれを選定の判断基準に加えて事業者選定を行う
(適格性審査自体は継続して行われる。この段階で競争に劣後し、敗退した民間事業者は自動的に事業者適格性審査から外れる)

事業者選定の枠組みの中で、不適切な主体のみを合理的に排除できる最低限の仕組みを取り入れる考え方。
手順・内容ともに国の機関が対処できれば、合理的な考え方になる。

 
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