【海外ニュース】
米国メリーランド州では、MGM Resorts International(MGM)が州に6つめのカジノ施設となるMGM National Harborを開発中。投資額は13億ドル(約1,500億円)の本格的なデスティネーションリゾート、カジノを含む統合型リゾート(IR)である。
メリーランド州は、州最後となる6つめのカジノライセンスを2013年12月に付与した。
3月10日、現地メディアは、MGM National Harborの開業は、当初予定の2016年7月から約半年ほど遅延し、2016年末となると報じた。
MGMは、州ゲーミングコミッション(Maryland Video Lottery Facility Location Commission)との取り決めにより、2016年8月に開業することを義務付けられているが、半年間の延長要請のオプションを有しており、それを行使する。
州ゲーミングは、コミッションは延長要請を背景を精査する。
MGM側は、建設が進むにつれて、建設期間は30ヵ月を要すると説明。建設開始は2014年5月であった。悪天候なども影響した。
MGM National Harborは、総投資額13億ドルであり、9.3haの土地に、ホテル300室、劇場3,000席、カジノフロアはテーブル140台、スロット3,600台の施設を設置する。
従業員は3,600名。人員採用の手続きを準備中であり、4月にはディーラーのトレーニング施設をオープンさせる。
当初、MGMが完成予想図を公開した2013年9月、開発コストの見積もりは8億ドルであった。結果は当初見積もりから約6割上昇した。競争入札、その後のデザインの精査、資材の特定、そして、人件費・資材コストが上昇した結果。
また、MGMは、当初計画から、施設拡充の変更を実施。スロット数は当初計画の3,000台から3,600台(承認を受けて)、エンタテインメント需要に対応して劇場を1,200席から3,000席に拡張した。
MGM National Harborは、メリーランド州のみならず、周辺のバージニア州、ワシントンDCなどの顧客をターゲットにする。
リスクは、ミッドアトランティック地域のカジノの過当競争に加え、バージニア州が対抗策としてカジノ合法化に動く場合である。現時点では、バージニア州にはカジノ合法化の具体的な動きはない。
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カジノIRジャパン
The MGM National Harbor building is up, and set for an end-of-year opening
記事へのリンク
The Washington Post
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