カジノを含む統合リゾート(IR)の政治、経済情報のポータルサイト >運営方針はこちら

日本型IRへの道日本型IRへの道
ご利用規約お問合わせ





『本物のカジノへ行こう!』(文春新書)著者 松井政就氏インタビュー 第1回

2016-04-26

【インタビュー&特集記事】

本物のカジノへ行こう-松井政就氏_201604-1

日本版カジノが実現するのはまだ先のようだが、若い人たちをはじめとしてそれを待望する人たちは着実に増えてきています。

そんな中で、「カジノのことなら彼に聞け!」と言われる松井政就氏が刊行された『本物のカジノへ行こう!』(文春新書)が大いに話題になっています。

そこで、カジノの本当の姿を知ってもらうべく、松井氏にカジノに対する想いや、カジノの楽しさ、必要性などについて伺いました。

折りしも国内ではバトミントンのオリンピック候補選手が“裏カジノ”に通っていたことが発覚。カジノの本質は、またしても遠のいてしまった感があります。本書の内容は極めて重要でしょう。

第1回「日本のカジノをどう考えるか」

●プレイヤーの声を取り入れるべし
── 松井さんと言えば、カジノのプレイヤーとしてすでに20年もの経験をお持ちで、業界ではつとにカジノのスペシャリストとして名を馳せていらっしゃいます。『本物のカジノへ行こう!』は満を持しての刊行のようにも思われます。きっかけはなんだったのでしょうか?

松井 いわゆる「カジノ法案」(正式名称「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案」、通称「IR推進法案」)が国会に提出されるようになってから、いろいろなカジノに関連する本が出版されていますが、そのほとんどは法整備など制度の専門家が書いたものです。実際にカジノをプレイヤーとして楽しんでいる人が書いたものは少ないので、私に書いてみたらどうだ、と知人が持ち掛けてきてくれたのがきっかけでした。
 確かに、カジノに関しては経済効果などについて書かれる専門家はたくさんいますが、残念ながらそういう人たちの多くはカジノでプレイをしたことがありません。そのため、私たち一般人、庶民としては、カジノができたとしても、何をどう楽しめばいいのかというところがなかなか分かりませんでした。しかし私なら、そこの部分については自分の体験をもとにして書くことができます。ですから、この本を書くに当たっては、法律や行政など実務の専門家とお客さんとの橋渡し役になろうということを常に念頭に置いていました。今まではカジノに関しては机上の空論が展開されるだけでしたが、そこにプレイヤーの声が入ることによって、やっと立体的な議論が展開されるようになるのではないかと期待しています。
── 日本にふさわしいいい施設をつくるには、やはりプレイヤーの声を取り入れることが必要だということですね。
松井 そうですね。ディズニーランドを想像していただいたら分かると思いますが、あれは夢中になって楽しんでくれるお客さんがいるからこそずっと続いているのだといえます。決して経済効果や地域の発展ということを旗印にしてつくったものではなく、とにかくお客さんを徹底的に楽しませることを第一義につくったものです。その結果として、会社も発展し、地域も発展するという形になっているのです。ディズニーランドがどんなアトラクションがお客さんに面白がってもらえるかを常に考えているように、カジノも実際に遊んでみて、こんなに面白い遊びなんだという実感をどこかで持ち続けながら推進して行った方がいいと思います。それが遊ぶ側としての私の気持ちです。

●カジノの収益は福祉や子育て支援に回す
── それにしても、法案の審議は遅々として進みませんが、この間の流れをどのようにご覧になっていらっしゃいますか。

松井 日本にはカジノに対する反対派がいて、マイナスのイメージばかりがワーッと流布されるものですから、どうしてもカジノのいいところが不当に知られないままに話が進んでいるような気がします。そういう空気があるため、政治家はカジノの推進に賛成すれば悪者と見なされることを恐れて、表立っては発言したがりません。
しかし、そんなに恐れる必要はないと思います。カジノをつくれば2兆円くらいの売り上げがあって、4000~5000億円くらいの税収があるという試算がありますが、そのお金はいま問題になっている福祉とか子育て支援に回せます。カジノがあれば、金持ちが遊んだお金でそういう部分を賄うことができる、とちゃんと言う政治家も中にはいます。そういうことが社会に理解されれば、むしろ票を集めることも可能ですから、カジノというものを推進したからと言って、選挙で落選するはずがありません。ところが、そういうことをマスコミはきちんと報道しません。それはとても残念なことだと思います。そういう意味では、カジノの必要性を確信して、本当に真剣に推進する人が与党の中に1人でもいれば、現状を打破することができる、と私は思っています。

●パチンコはギャンブルと認めるべき
── 本書では、カジノを導入するに当たっては、日本ではパチンコの位置づけを明確にすることも強調していますね。

松井 はい。私は海外に行くたびカジノで遊びますが、そこで知り合った人に、日本ではパチンコがギャンブルとしては扱われていないと言っても、誰も信じません。ヨーロッパに行くと、スロットだけのカジノありますが、置いてあるのがパチンコ台ではなくスロットである点を除けば日本のパチンコホールと実質的に何ら変わりありません。ところが日本では店内で換金していないからという理由でギャンブルではないことになっています。これは明らかにおかしな話です。
 私は従来から、こう言っています。パチンコ屋は“被害者”だと。正式に「ギャンブル」として認めてもらえれば、それなりにきちんとした対応をして、堂々と事業が展開できます。国はパチンコ依存症はギャンブル依存症ではないと言っていますが、それも当然改めた方がいい。パチンコをギャンブルとして認めてあげて、ギャンブル依存症対策をきちんとやらせてあげた方が、パチンコ業界にとってもいいと思います。
 カジノというと、ギャンブル依存症の元凶のようにマスコミからよく取り上げられますが、実は日本のギャンブル依存症の9割はパチンコが原因です。医学的にも証明されていることですが、単純作業の繰り返しが最も依存症を引き起こしやすいからです。当然のことながら、スロットはパチンコと同じですから、せっかくカジノを作っても、スロットだけのカジノだったらパチンコと同じ問題が起きます。逆に対人ゲームであるテーブル・ゲームは、将棋や囲碁と同じで依存症になる恐れは低い。したがって、同じギャンブルでも、パチンコのような機械もののゲームからカジノのような対人ゲームにシフトさせた方が、依存症者の総数が減ることが予想されます。そういうこともきちんと知ってもらいたいと思います。

●高額の入場料はデメリットの方が大きい
── 「IR推進法案」には、カジノを対象としたギャンブル依存症対策の一部が盛り込まれていますが、それついてはどのようにお考えですか。

松井 日本人には高額の入場料を課すということが対策の1つとして盛り込まれていますが、それは効果があるように見えて、実はデメリットの方が大きいといえます。現場を見てもらえば分かりますが、高額の入場料を取ると、その入場料が惜しいがためにカジノから出なくなってしまうので、かえって逆効果になります。アメリカでも何処でも、高額の入場料が依存症対策として効果を上げている例は見たことがありません。シンガポールでは確かに高額な入場料を徴収していますが、これも遅かれ早かれ廃止になる、と私は予想しています。
以上のような点から、ギャンブル依存症を防ぐためには、カジノの導入を契機にギャンブル行政全体の仕組みをゼロから作り直すのことが一番の近道ではないかと思います。

(インタビューアー:稲葉昌司、小池隆由 構成:越後耕一)


■ 著者紹介

松井政就(まつい・まさなり)氏
作家。1966年、長野県に生まれる。中央大学法学部卒業後ソニー入社。90年代前半から世界各地のカジノを巡る。2002年ソニー退社後、ビジネスアドバイザーなどを務めながら、取材・執筆活動を行う。
主な著書に『賭けに勝つ人 嵌る人』(集英社)、『ギャンブルにはビジネスの知恵が詰まっている』(講談社)などがある。「カジノジャパン」にドキュメンタリー『神と呼ばれた男たち』を連載。「夕刊フジ」にコラム『競馬と国家と恋と嘘』『カジノ式馬券術』『カジノ情報局』を連載のほか、「オールアバウト」にて社会ニュース解説コラムを連載中。

カジノIRジャパン


ご要望お問合わせ

NEWS&TOPICSNEWS&TOPICS
法案NOW
IR関連法案 最新記事
みんなのQ&A
IR資料室

カジノ関連団体のご紹介
業界関連団体のご紹介
地方誘致団体のご紹介


トップへ戻る
ご利用規約 | お問い合わせ
Copyrights© Casino IR Japan All Rights Reserved.