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米国:マサチューセッツ州 IR事業者の開業後のロビーイング、対行政交渉力の強さに懸念の声

2016-06-06

【海外ニュース】

マサチューセッツ州では、2011年拡大ゲーミング法(コマーシャルカジノ)に基づき、スロットパーラー1つ、カジノを含む統合型リゾート(IR)2つの開発が進展。
また、2015年9月には州南東部にMashpee Wampanoag Tribal Gaming AuthorityのインディアンによるIR実現が決定的となり、その後、開発が進展中。
これら、4施設合計の投資額は40億ドル強であり、2018年末には大半が完成、開業する見通し。

こうしたなか、識者からIR事業者の開業後の政治へのロビーイング・パワー、行政に対する交渉力の強さを懸念する声が出ている。

IR事業者は、事業者選定のフェーズ、選定後の開発フェーズにおいても、ロビーイングを行ってきた。過去3年間、4つの事業者のロビーイングへの投下額は3百万ドルほど。

しかし、施設開業後には、IR事業者のパワーはそれまでとは比較にならないほどに強まる。理由は、

1)IR事業者は、それぞれ数千人の雇用を創出し、数百万ドルの税金を納入する。そして、地域における多額な消費、インフラ投資の決定権を持つ
2)ひとたび開業し、オペ―レーションが始動すれば、現実には、事業者の変更や運営の停止は困難
3)IRは、高度に規制され、税納付を義務付けられる。それだけ、事業者側の規制緩和へのモチべーションは高い

例えば、マサチューセッツ州のコマーシャルのIR事業者は、カジノ・グロス売上高(GGR)に対して一律25%の税負担が課される。これは、競合する事業者よりも高い設定(*)であり、事業者が開業後に緩和を求める可能性がある。

マサチューセッツ州は、ゲーミングコミッション(5名)を設置し、事業者選定やライセンスのプロセスを行ってきた。
州ゲーミング法制は、コミッションを政治の影響力から分離し、また、ライセンスに応募する事業者(および、関連する役員、ロビイスト、弁護士、その他エージェント)に対して政治献金を禁じた。

こうした措置の結果、事業者選定のプロセスにおいては、行政の交渉力は十分に確保された。
しかし、開業後には、パワーバランスは大きく変化する可能性がある。行政には、開業後を見据えて、事業者を選定し、取り決めを締結することが求められる。

(*)
・マサチューセッツ州のインディアンであるMashpee Wampanoag Tribal Gaming Authorityは、州政府との取り決め(コンパクト)により、カジノ・グロス売上高(GGR)の17%を州政府に納入する。
・隣接するコネチカット州の二つのインディアンのIR(Foxwoods Resorts、Mohegan Sun)は、州政府との取り決め(コンパクト)により、スロットマシンのグロス売上高(GGR)の25%を州政府に納入する(テーブルのグロス売上高に対する納付義務はない)。

マサチューセッツ州のカジノを含む統合型リゾート(IR)開発動向:

マサチューセッツ州では、2011年拡大ゲーミング法に基づき、最大4つ(スロットパーラー1つ、IR3つ)のコマーシャルカジノを開発する方針。
現在、コマーシャルカジノは3つ(スロットパーラー1つ、IR2つ)、インディアンによるIRが一つ進行中。

2015年6月にはスロットパーラーであるPlainridge Park Casino(投資額$250mn)が開業。
IRは二つが選定され、開発進行中。一つは、コネチカット州境に位置するMGM Springfield(投資額$950mn、従業員数3,000人、土地は約6ha、2018年9月に開業予定)、もう一つがボストン近郊のWynn Everett(投資額$2.0bn、2018年開業を目標)である。

南東部(RegionC)においては、インディアンカジノが開発が決定、進展。開発者は、Mashpee Wampanoag Tribal Gaming Authority(プロジェクト名First Light Resort & Casino)。プロジェクトは、州南東部のトーントン(Taunton市)に$1bn(約1,100億円)を投じる計画。ボストンから45分の位置。

1990年代以降、米国ではカジノ施設が急増(現在、約1,000カ所)し、競争が激化し、施設の収益性は低下してきた。州ごとの競争に加え、法制度(許認可ライン)が異なるインディアン部族の増設が背景にある。

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