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台湾:澎湖島 10月15日 IR誘致の住民投票 賛否両側の動き活発 ~ 可決は政府の法整備を促す

2016-09-09

【海外ニュース】

台湾の澎湖県(Penghu County)は、澎湖島(Penghu)へのカジノを含む統合型リゾート(IR)誘致の是非を問う住民投票を10月15日に開催し、22日までに結果を発表する。

住民投票を前に、賛否両側の動きが活発化。

9月7日、澎湖県の推進派は、台北のDPP(Democratic Progressive Party)本部前で抗議運動を実施。DPPが、9月5日に澎湖県の住民に対して、反対票を投じるよう声明を出したことに対応。

推進派は、DPPは住民の意思を尊重すべきであり、影響力を行使すべきでないと主張。台湾総統、DPP主席である蔡英文(Tsai Ing-wen)氏が2015年に澎湖島を訪れた際に、澎湖県の自治と住民投票を尊重するとの発言を改めて引用。

推進派は、実現すべきは、カジノ単独ではなく、シンガポールのカジノを含む統合型リゾート(IR)のような大型エンタテインメント・コンプレックス施設であり、澎湖島の観光・開発のレベルを引き上げる施設であると強調した。

一方、DPPのスポークスマンは、党のスタンスは、前主席の時代から変わりなく、カジノには慎重姿勢であり、住民投票の尊重とは相反しないと主張。澎湖県の誘致反対派は、DPPのスタンスを支持した。

台湾におけるカジノを含む統合型リゾート(IR)議論

2009年、台湾は、離島(*)におけるカジノを含む統合型リゾート(IR)設置を可能とする法案(離島開発法:Offshore Islands Development Act, OIDA)を可決した。離島は、IR誘致のために、住民投票おける賛成多数の可決が条件として課される。

(*1)Matsu(馬祖)、Kinmen(金門)、Penghu(澎湖)、Linqiu(小琉球)、Green Island(綠島)、Lanyu(蘭嶼)。現実には、Matsu(馬祖)、Kinmen(金門)、Penghu(澎湖)が候補地

2012年7月には馬祖島(Matsu)が住民投票を実施し、賛成多数で誘致方針を可決済み。

澎湖島(Penghu)は、2009年9月に住民投票が否決(反対56.44%、賛成43.56%)で否決された経緯があるが、2015年9月から二回目の実施に実施に向けた動きが進展。2016年5月までに、住民投票開催のために必要となる有権者5%(4,114名)以上の署名を十分に確保した。

二回目となる今回の澎湖島(Penghu)の住民投票は、前回とは異なり、可決の可能性は十分とみられる。

政治(首長、選出議員)、経済界のサポート、そして、IR実施法のドラフトの存在。IR実施法のドラフトは、社会コストへの対策を示し、反対派の懸念を緩和する(前回、2009年にはドラフトは不在であった)。

ただし、離島におけるIR実現には、台湾政府・議会のIR実施法(カジノ合法化およびIR関連制度)の整備が必要となる。上記のようにドラフトは存在するものの、議論は2013年から中断してきた。

澎湖島(Penghu)の住民投票が可決した場合、それは、台湾政府・議会のIR実施法の整備を後押しすることになる可能性がある。

これは、
・政府のIR実現のインセンティブを大きく拡大
-これまでIR誘致を可決した島は、馬祖島(Matsu)のみであった。馬祖島(Matsu)へのIR設置は、中国政府との摩擦の原因となる(台湾本島から200Km、中国本土から20Kmの位置。中国顧客をメインターゲット)。また、住民は1万人と少ない。一方、澎湖島(Penghu)は、中国政府との摩擦は少なく(台湾本島から50Kmと近く、台湾、日本、中国、アジアをターゲット)、住民も10万人と多い。
・澎湖島(Penghu)は、DPP(Democratic Progressive Party)主導。DPP与党、マジョリティである中央政府・議会にプレッシャー
・DPPは、経済改善、雇用創出を重視
(DPPは、歴史的にIR実現に慎重であったが、IR実施法に対案を示すなど、理解を高めている)

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