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米国 ニュージャージー州: Trump Taj Mahal閉鎖 労働争議 残存7施設の経営は一段と改善へ

2016-10-11

【海外ニュース】

10月10日、The Trump Taj Mahal Casino Resortが閉鎖した。

8月3日に所有者である米国の著名投資家Carl Icahn氏(カール・アイカーン)は、閉鎖の方針を決定していた。
閉鎖の要因は、労働者組合(Unite Here)が従業員の医療保険や退職金の改善を求めて行う、一カ月以上にわたる労働争議、ストライキ。アイカーン氏は、長期間の労働争議との交渉を経て、黒字化の道がないと決断した。

大統領選の候補者であるドナルド・トランプ氏は「彼ら(組合)は経営側と取り引きすべきだった。彼らの対応は信じ難い」とコメント。これで、Trumpの名称を冠するカジノ施設がなくなることになる。

アトランティックシティにおいて、2014年以降に営業停止した五番目の施設となり、現在の稼働は7施設となった。

なお、アトランティックシティの稼働中の7施設の経営環境は好転。足元では需給マッチし、収益をノンゲーミングのアトラクションに再投資し、集客力を高める好循環が生まれつつある。
Trump Taj Mahal Resortの閉鎖により、残存者メリットは一段と拡大しよう。

The Trump Taj Mahal Casino Resortの歴史:
The Trump Taj Mahal Casino Resortは、1990年の開業。当時の最も豪奢かつ大型の施設であった。
当初投資額11億ドル、ホテル2,101室、稼働時の従業員数3,000人。

The Trump Taj Mahal Casino Resort(所有はTrump Entertainment Resorts)は、開業直後から経営危機が続き、これまでに計4回の破産申請(Chapter11)を経験。
現在の大統領選の候補者であるドナルド・トランプ氏が開発者であるが、その株式所有は、2004年の破産申請後に10%に縮小し、2009年にゼロとなった(その後、名称使用権を許諾)。

直近では、2014年9月、Trump Entertainment Resortsは破産申請(Chapter11)。その後、カール・アイカーン氏は、自身が持つ同社に対する$292mnの債権を、株式に転換し、同社を所有する再建計画を策定。
2016年2月、Trump Entertainment Resortsは、Chapter11の再建手続きを完了し、Icahn Enterprisesの100%子会社となった。

カール・アイカーン氏は、アトランティックシティにおいて、Tropicana Casino & Resort Atlantic Cityを所有する。2010年に取得し、再建に成功させた実績がある。
現在は、Icahn Enterprisesの傘下に、Tropicana Casino & Resort Atlantic City(所有Tropicana Entertainment)、The Trump Taj Mahal Resort(所有Trump Entertainment Resorts)を置く。

なお、Tropicana Entertainment(The Trump Taj Mahal Resortの運営受託)は、The Trump Taj Mahal Casino Resortを再建するために、約1億ドル(約100億円)を投じたものの、直近でも月間数百万ドルの損失を計上。

ニュージャージー州アトランティックシティ~現状と展望

アトランティックシティでは、2014年に4店が閉鎖、2016年10月にThe Trump Taj Mahal Casino Resortが閉鎖。2014年以降のカジノ産業の失職数は、合計11,000名にとなった。

閉鎖した5施設とは、The Atlantic Club(2014年1月停止)、Showboat(2014年8月)、Revel(2014年9月)、Trump Plaza(2014年9月)、そして、The Trump Taj Mahal Casino Resort。
このうち、Showboatは、ホテル、レストランとして再開業した(カジノ含まず)。Revelは新ブランドTENとして再開業予定(日程は未公開)。

現在は7店が営業中。既存事業者は、需給マッチ、残存者メリットを享受し、業績は急速に改善。

2016年度2Q累計(1-6月)のGOP(営業粗利益)は、$258mn、YoY21%増。2010年以降の最高益。8施設とも黒字を確保。
今後、残る7施設の業績は一段と改善しよう。

ただし、中期的には、周辺との競争が一段と厳しくなる方向性は否定できない。

アトランティックシティはニューヨーク市を重要な顧客とするが、ここにきてニューヨーク州が4つのカジノを含む統合型リゾート(IR)を開発中。
また、ニュージャージー州では、11月8日に、北部(ニューヨーク市との境)への2つのIR設置法案が住民投票にかけられる。

米国東海岸では1970年台にニュージャージー州アトランティックシティが、1990年代にはコネチカット州の2つのインディアンカジノが、カジノ産業を興し、隆盛を誇ってきた。
しかし、2000年以降、それぞれ周辺州との競合が厳しくなり、市場は大きく縮小した経緯がある。

ニュージャージー州アトランティックシティのカジノ市場は2006年のピークにはUS$5.2bnであったが、2015年にはUS$2.5bnと半減。
コネチカット州の2つのインディアンカジノの合計のカジノ売上高は2006年のピークにはUS$3.2bnであったが、2014年にはUS$1.9bnに減少。

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カジノIRジャパン

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