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台湾:澎湖島 明日15日 IR誘致の是非を問う住民投票 ~ 可決は政府・議会の法整備を後押し 

2016-10-14

【海外ニュース】

台湾の澎湖県(Penghu County)は、澎湖島(Penghu)へのカジノを含む統合型リゾート(IR)誘致の是非を問う住民投票を10月15日に開催し、22日までに結果を発表する。

世界、アジアの趨勢通り、IRには、カジノのみならず、ホテル、レストラン、エンタテインメント、MICE、文化施設などを含む。アジアの大型施設では、IRの延べ床面積のうち、カジノ部分は5%前後。

みんなのQ&A ~ IR法制化、そして、誘致に向けて 2016年夏

住民投票を直前に、賛否両側の動きが活発化。

賛成派の理由は、
・観光客の増大、とくにインバウンド
・雇用創出
・社会インフラの拡充
・税収増と社会保険(医療、教育など)の拡充

反対派の理由は、
・観光客増大による環境汚染(大気、海)
・中国顧客が十分に来訪するか心配(経済情勢、反腐敗対策、中国側の規制)

住民投票で誘致方針が決定した場合でも、IR実現には、台湾政府・議会によるIR実施法(カジノ合法化およびIR関連制度)を整備が必要となる。

IR実施法策定作業は2013年以降、中断してきた。現在の与党である民主進歩党(Democratic Progressive Party)は、これまで積極的な法整備のスタンスではない。
なお、離島におけるカジノを含む統合型リゾート(IR)設置を可能とする法案(離島開発法)は、中国国民党(Chinese Nationalist Party)が与党であった2009年に成立した経緯がある。

しかし、澎湖島の誘致方針が決定した場合、すでに、住民投票で誘致方針を決定済みである馬祖島(Matsu)と一緒に、政府・議会にIR実施法の整備を求める圧力となろう。

すでに、海外事業者は、、澎湖島に関心を表明。
米国の不動産開発業者The Cordish Companiesは、2016年初に開発提案を提出。
The Cordish Companiesは、米国におけるエンタテインメント・カジノ施設開発の大手であり、Live !ブランド、Hard Rockブランド(フロリダ州Seminole部族)の施設群を手掛けた。

台湾におけるカジノを含む統合型リゾート(IR)議論

2009年、台湾は、離島(*)におけるカジノを含む統合型リゾート(IR)設置を可能とする法案(離島開発法:Offshore Islands Development Act, OIDA)を可決した。離島は、IR誘致のために、住民投票おける賛成多数の可決が条件として課される。

(*1)Matsu(馬祖)、Kinmen(金門)、Penghu(澎湖)、Linqiu(小琉球)、Green Island(綠島)、Lanyu(蘭嶼)。現実には、Matsu(馬祖)、Kinmen(金門)、Penghu(澎湖)が候補地

2012年7月には馬祖島(Matsu)が住民投票を実施し、賛成多数で誘致方針を可決済み。

澎湖島(Penghu)は、2009年9月の住民投票で誘致を否決(反対56.44%、賛成43.56%)した経緯があるが、2015年9月から二回目の実施に実施に向けた動きが進展。2016年5月までに、住民投票開催のために必要となる有権者5%(4,114名)以上の署名を十分に確保した。

二回目となる今回の澎湖島(Penghu)の住民投票は、前回とは異なり、可決の可能性は十分とみられる。

政治(首長、選出議員)、経済界のサポート、そして、IR実施法のドラフトの存在。IR実施法のドラフトは、社会コストへの対策を示し、反対派の懸念を緩和する(前回、2009年にはドラフトは不在であった)。

ただし、離島におけるIR実現には、台湾政府・議会のIR実施法(カジノ合法化およびIR関連制度)の整備が必要となる。上記のようにドラフトは存在するものの、議論は2013年から中断してきた。

澎湖島(Penghu)の住民投票が可決した場合、それは、台湾政府・議会のIR実施法の整備を後押しすることになる可能性がある。

これは、
・政府のIR実現のインセンティブを大きく拡大
-これまでIR誘致を可決した島は、馬祖島(Matsu)のみであった。馬祖島(Matsu)へのIR設置は、中国政府との摩擦の原因となる(台湾本島から200Km、中国本土から20Kmの位置。中国顧客をメインターゲット)。また、住民は1万人と少ない。一方、澎湖島(Penghu)は、中国政府との摩擦は少なく(台湾本島から50Kmと近く、台湾、日本、中国、アジアをターゲット)、住民も10万人と多い。
・澎湖島(Penghu)は、民主進歩党(Democratic Progressive Party)主導。DPP与党、マジョリティである中央政府・議会にプレッシャー
・民主進歩党は、経済改善、雇用創出を重視。歴史的にIR実現に慎重であったが、IR実施法に対案を示すなど、理解を高めている

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