【海外ニュース】
ここにきて、臨時国会におけるIR推進法案の成立機運の高まり、関連イベント開催などを背景に、カジノを含む統合型リゾート(IR)海外オペレーターの来日が相次ぐ。
来日した海外オペレーターは、PR会社、ロビーイング会社、金融機関などのサポートを受け、メディアを通じ日本への参入意欲をアピールし、中央および大都市IR誘致エリアの政治・行政・関連企業への訪問を行う。
IR推進法案の成立機運が高まるたびに、繰り返される恒例の行事である。
10月31日、MGM Reosrts InternationalのCEOであるJames Murren氏(ジェームス・ムーレン氏)がロイターのインタビューに対応。発言のポイントは、
・IR推進法案が臨時国会で成立すれば、2022-2023年にも日本でIRが開業可能
・MGM Reosrts Internationalは、大都市部のIRにフォーカス(地方部よりも)
・大都市部のIRの投資規模は5,000億円~1兆円を想定
・MGM単体でも全額を確保できるが、運営では日本企業との提携(パートナーシップ)が重要。日本企業との事業、資本面での提携に前向きな姿勢
・提携企業の候補は、航空会社、建設会社、旅行代理店、コンテンツ会社、金融機関など幅広い分野に及ぶ
・グループのREIT会社MGM Growth Propertiesに日本のIR施設(ハード)を売却する可能性
カジノIRジャパン・オピニオン
日本は、IRにおいては、世界で最後に残された大市場であり、大きな収益が約束された市場(大きな商圏に少数施設)である。海外オペレーターは、日本の取り組みに高いプライオリティを置く。
MGM Reosrts Internationalのスタンスは、従来と同じ。
自らが主体となり、日本企業群とIR事業会社(コンソーシアム)を設立し、大都市部IRを実現したい考え。
その際、MGM Reosrts Internationalは、自らがIR事業会社を連結子会社とする意向であり、日本企業群をマイノリティ株主とする想定。
日本企業群とコンソーシアムを組む目的は、1)自治体が実施する事業者選定を勝つ、2)日本産業界の反発を回避、3)日本企業の資金拠出、など。
一方、カジノIRジャパンでは、日本のIRは日本産業界、とくに誘致エリアの経済界が主導すべきであると考えている。それは経済的に十分に可能である。
日本産業界は、IR事業を自ら実現すべく声を出すべきである。それは、政治におけるIR推進法案の成立の動きを強くサポートすることになろう。
日本産業界、誘致エリアの経済界がIR開発を主導すべき理由
・IRは設置エリアの都市開発・街づくりの核。誘致エリアの経済界が責任を持ち、そのビジョンを実現すべき ・日本の制度は、大都市部、地方部のIRとも大きな収益性を約束。自国産業界の育成を目的とする制度(各IRは広域商圏を寡占) ・実際、アジアパシフィックでは、ほぼすべての国で自国資本がIR開発運営をリード ・事業者選定を受ければ、その事実が、将来のキャッシュフローを約束し、事業者の資金調達力に直結。日本企業主体のIR事業会社も十分な資金調達力 ・資金調達力は、開発・運営に必要なリソースの獲得を可能とする ・事業者選定までが事業成功の成否をほぼ決定 ・事業者選定は自治体が実施。選定を勝ち抜く最大の力は「地域社会の信頼」 ・IR誘致活動を展開し、「地域社会の信頼」を持つ地域経済界こそIR事業の立役者 |
「IR関連企業&株価」の「海外主要オペレーター」を参照ください。
・「海外主要オペレーター」
カジノIRジャパン
インタビュー:米MGM、日本カジノ投資は最大1兆円に=会長・CEO
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ロイター
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