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フィリピン:Okada Manila ユニバーサルE 岡田氏の買収の動き感知せず IPO企画検討中

2017-10-19

【海外ニュース】

10月17日、ユニバーサルエンターテインメントは、16日のフィリピン現地メディア(Philippine Daily Inquirer)の報道「ユニバーサルエンターテインメント創業者である岡田和生氏が、Okada Manilaの買収およびバックドアリスティングを検討」について、「全く関知していない」と否定した。

そのうえで、ユニバーサルエンターテインメントは以下を強調した。
・Okada Manilaの運営子会社Tiger Resorts Leisure and Entertainmentの株式99.9%を間接所有
・現在、Tiger Resorts Leisure and Entertainmentの株式公開(IPO)企画検討中

Philippine Daily Inquirer報道「岡田氏 OakdaManila買収・上場化を検討」

10月16日、フィリピン現地メディア(Philippine Daily Inquirer)は、ユニバーサルエンターテインメント創業者である岡田和生氏が、Okada Manilaの買収およびバックドアリスティングを検討していると報じた。
岡田和生氏が、フィリピンの上場企業の経営権を取得し、そこに、Okada Manilaを買収させる計画。

岡田和生氏は、2017年に入り、重大なガバナンス違反を理由に、ユニバーサルエンターテインメント、その子会社であるOkada Manila(運営子会社Tiger Resorts Leisure and Entertainment)の取締役および役職をはく奪された経緯がある。

ユニバーサルエンターテインメントは、岡田HDを支配株主とする(ユニバーサルエンターテインメント株式の約68%を所有)。
岡田HDは、岡田家の資産管理会社(株式所有:岡田和生氏=46.4%所有、長男=41.5%、長女=9.8%)。
岡田和生氏の追放の背景は、岡田HDの意思決定における長男と長女の造反。

なお、フィリピンでは、バックドアリスティングの例は多い。
IR産業でも、Bloomberry Resorts(2012年、シェルカンパニーはActive Alliance)、Melco Resorts(Philippine)(2012年、同Manchester International Holdings Unlimited)などの例がある。

ユニバーサルエンターテインメント「特別調査委員会の調査結果及び今後の対応に関するお知らせ」

8月30日、ユニバーサルエンターテインメントは特別調査委員会の調査結果、今後の対応を発表。

特別調査委員会は、外部弁護士で構成する第三者委員会。調査対象は、元取締役会長である岡田和生氏、元取締役管理本部長の不正の疑いがある行為。

調査は、岡田氏が、以下の1)~ 3)の不正行為を主導したとし、それらについて、「自己の個人的な利益を図っているものであり、公私混同も甚だしく、上場企業の取締役として当然有すべき倫理感が乏しかった」と認定した。
以下の取引は、すべて正式な社内手続きなしに、岡田氏の独断で実行された。

1)Tiger Resort Asia Limited(香港)から第三者への貸付(約20億円)
2)Tiger Resort Asia Limited(香港)からからの小切手の振出し(約2億円)
3)Universal Entertainment Koreaによる担保提供

再発防止策は以下の通り。
1)ユニバーサルエンターテインメント社長を中心とした一元的な体制を構築すること
2)海外グループ会社のガバナンス体制を整備すること
3)情報の共有化の促進

6月8日、ユニバーサルエンターテインメントは、重大なガバナンス違反(不正な資金流用の可能性)を理由に、取締役会長である岡田和生氏の権限を停止すると発表。併せて、外部弁護士で構成する特別調査委員会を設置すると発表。

6月16日、Okada Manila(運営子会社Tiger Resorts Leisure and Entertainment)は、岡田和生氏をボード議長から更迭すると発表。

6月29日、ユニバーサルエンターテインメントは、株主総会を開催し、岡田和生氏を会長職から更迭した。

フィリピン Okada Manila

2017年3月31日、ユニバーサルエンターテインメントは、フィリピン最大のIRであるOkada Manila(運営子会社Tiger Resorts Leisure and Entertainment)がグランドオープンした。

Okada Manilaの第1期投資額は24億米ドル。規制当局との投資ミニマムコミットメントである10億ドルを大幅に上回る規模感。ユニバーサルエンターテインメントは、第1期投資分について、開業から二年以内に黒字化する計画。

ユニバーサルエンターテインメントは、2008年8月にライセンスを取得。その後、開発が停滞した局面があったが、2015年5月、現地の政財界の有力者であるAntonio O. Cojuangco氏(コファンコ)とチームアップしたことが契機となり、Okada Manilaの開発は一気に進展した。
2015年9月にはCOOとしてSteve Wolstenholme氏を任命。カジノ開発運営の経験あるマネジメントを雇用し、開業までの作業を進めてきた。

Okada Manilaは、2016年12月に開業。ユニバーサルエンタテインメントは、Okada Manila単体の業績開示をしないが、開業直後の四半期業績は、売上高30億円ほど、営業損益は30億円前後の赤字と推測される。

カジノを含む統合型リゾート(IR)Oakda Manilaの概要:

全体:全4期構成 完成は2019年末を想定 総投資額は40億米ドル、用地面積44ha 

第1期:2016年12月にソフトオープン、2017年3月にグランドオープン
    投資額24億米ドル、用地面積22ha(全体44ha)
    従業員数 8000名以上

第1期施設概要:カジノフロア 26,410㎡(テーブル500台、電子ゲーム3,000台)
        ホテル 993室、エンタテインメントスペース8,361㎡
        ビーチ/ナイトクラブThe Cove(4,500人収容)
        ショッピングモール8,409㎡(50店舗)、飲食21店舗

 

フィリピン IR開発動向

現在、マニラ首都圏において、4つの大型のカジノを含む統合型リゾート(IR)が稼働中。

2017年3月、PAGCORのAndrea D. Domingo議長は、新規IR開発計画の新方針を発表。
その骨子は、
1)マニラ首都圏では、今後5年間は新規のIRライセンスを発行しない方針
2)マニラ首都圏以外のIR計画を推進。そのミニマム投資要件は3億米ドル(マニラ首都圏エンタテインメント・シティのミニマム投資要件は10億米ドル)

この方針にもとづき、PAGCORは、2017年5月、8月にそれぞれセブ州のラプ=ラプ市、マンダウエ市にIR計画を承認した。

フィリピン IR開発動向

【マニラ首都圏】
<稼働中施設>
・ニューポートシティ マニラ国際空港の隣
 Resorts World Manila(Travellers International Hotel Group運営、2009年8月開業)
・エンタテインメントシティ
 Solaire Resort & Casino(Bloomberry Resorts運営、2013年3月開業、2014年11月Sky Tower拡張)
 City of Dreams Manila(Melco Crown Philippines Resorts運営、2014年12月開業)
 Okada Manila(ユニバーサルエンタテインメント、現地Tiger Resorts Leisure and Entertainment)=第一期投資額24億米ドル、2016年末開業
<既存施設拡張>
 Resorts World Manila(Travellers International Hotel Group)=第二期拡張は2016年9月に、第三期拡張は2018年に完成予定(二期、三期合計の投資額4-5億米ドル)
<新規開発>
 Westside City Resorts World Project(Travellers International Hotel Group)=Travellers部分の投資額12億米ドル、2020-2021年開業予定

【マニラ首都圏以外】
<新規開発>
・セブ州マクタン島ラプ=ラプ市
 Lapu-Lapu Leisure Mactan(Udenna Development Corp)=投資額3.41億米ドル、土地12.5ha。2019年に一部開業、2022年に完成予定
・セブ州マンダウエ市
 Millennium Pan-Asia Hotel and Resortの計画=投資額3億米ドル、2020年3Qに開業予定

 

フィリピンカジノ市場、および、マニラ首都圏IR3社の業績動向

・2015年実績
-合計1,122億PHP、うち、PAGCOR直営施設303億PHP、エンタテインメントシティ702億PHP、その他117億PHP
-全体では2,500億円、YoY13%増ほど。エンタテインメントシティがけん引
-フィリピン市場の顧客構成は、内国人、東南アジア、中国とバランスよい
・2016年実績
-合計1,500億PHP、YoY33%増
・2017年予想(2017年3月、PAGCOR Andrea D. Domingo議長)
-1,550~1,600億PHP、YoY4~7%増

マニラ首都圏における国際IR3社計(Okada Manila除く)の2017年度2Q累計(1-6月)業績は、売上高が1,050億円、YoY24%増、EBITDAが351億円、YoY34%増。

売上高は2016年度2Q以降、急激に伸長。1Q(1-3月)はYoY3%増であったが、2Q(4-6月)はYoY39%増、3Q(7-9月)はYoY22%増、4Q(10-12月)はYoY35%増、そして、2017年度1QはYoY38%増、2QはYoY13%増。
背景は、中国との関係改善。中国政府は、1Qまで、非公式に、中国人のレジャーにおけるフィリピンへの訪問を禁じていた。

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