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Wynn Resorts CEOセクハラ疑惑(4)Steve Wynn氏、CEO職辞任 日本参入営業も仕切り直し

2018-02-08

【海外ニュース】

2月7日、Wynn Resorts社は、Steve Wynn氏のCEOおよび取締役会議長の辞任を発表。
取締役会は、Matt Maddox氏(現President)をCEOに、Boone Wayson氏を取締役会議長に任命した。

Steve Wynn氏の辞任コメントのポイントは以下の通り。
・1月26日のWall Street Journal報道以来、私に関するネガティブ・パブリシティが殺到。事実よりも、作られたイメージが優先する状況にある
・そうした状況下、私は、CEOとして効果的な役割は果たせないと判断した
・Matt Maddox氏は、CEOとして、私が築いたWynn Resorts社のフィロソフィーを継続するだろう

Wynn Resorts社は、1月27日にSteve Wynn氏のセクハラ疑惑の第三者調査委員会を設置。現在、調査結果は、開示されていない。
今後、Wynn Resortsは、Steve Wynn氏との退職後の合意について、決定次第、開示する予定。

Wynn Resortsは、日本参入の営業において、Steve Wynn氏個人の実績、発想力などをアピールしてきた。今後は、アピールポイントを再調整する必要があろう。

Steve Wynn氏 セクシャルハラスメント疑惑~1月26日、Wall Street Journal報道が起点

1月26日、Wall Street Journalが、Steve Wynn氏(CEO, 76)のセクシャルハラスメント疑惑をレポート。

Steve Wynn氏のスキャンダルは、Wynn Resortsの経営のみならず、同氏が関係を持つ共和党、Wynn Resortsや同氏が抱える各種訴訟など、多岐に影響が及ぶ。
1月26日以降、各メディアが疑惑を深堀し、関係各所がリスクを回避する動きを活発化させる展開。

なお、Steve Wynn氏は、セクハラ疑惑を否定している。

1月28日~2月5日

<メディア報道>
・2月5日、ラスベガス最大の新聞Las Vegas Review-Journalは、告白記事を掲載
 同社は、Steve Wynn氏のセクハラ問題を認識し、1998年に記事化を試みたが、何らかの理由で差し止め
 告白記事内で、セクハラ被害の事例を紹介
・2月5日、Boston Globe誌は、Wynn Boston Harbor計画から、Steve Wynn氏の経営関与の排除、名前の変更を求める社説を発表
・2月3日、Bloombergは、Steve Wynn氏とマニキュリストによるセクハラ訴訟(和解金750万ドル)は、父親確定訴訟であった見方を報道

<Steve Wynn氏、Wynn resortsが関係を持つ大学の動き>
・2月1日、The University of Pennsylvaniaは、Wynn Resortsのネーミングライツ(コモンエリアのWynnサインの掲示)、および、名誉学位のはく奪を発表
・その他の大学もSteve Wynn氏との関連見直しの動き

<Wynn resortsがIR施設のライセンスを持つ行政管轄区のゲーミング当局の対応>
・ネバダ・ゲーミング・コントロールボード
 1月30日、疑惑について、正式な調査を開始
 すでに、予備レビューは実施済み
 調査は、罰金、あるいは、究極的にはゲーミングライセンスはく奪につながる可能性
・マサチューセッツ・ゲーミング・コミッション
 1月31日、疑惑について、正式な調査開始を発表
 焦点の一つは、Wall Street Journalがレポートした、2005年のマニキュリストとのセクハラ紛争の和解(和解金750万ドル)の事実関係と、州の適性審査における申告漏れ
 Wynn Resorts側弁護士は、和解の存在を確認。裁判所外の和解であり、正式なドキュメントの不在を主張
・マカオDICJ
 1月29日、Wynn Macau社の代表者から事情を聴取

1月27日
・Steve Wynn氏は、共和党全国委員会の財務部門議長を辞任
・Wynn resortsは、第三者調査委員会の組成を決定

1月26日
・Wall Street Journal報道
 Steve Wynn氏(CEO, 76)のセクシャルハラスメント疑惑をレポート
 Wynn Resortsで働いた経験を持つ150人以上にコンタクトし、さまざまな証言を収集
 Steve Wynn氏が、過去に、Wynn Resortsで働いていたマニキュリストによるセクハラ訴訟で和解金750万ドルを支払った事実を強調

Wynn Resorts, Steve Wynn氏:岡田和生氏、Elaine Wynn氏などと係争中

Wynn Resortsの株主構成は、Steve Wynn氏が約12%、Elaine Wynn氏が約9%である。
ユニバーサルエンターテインメントは、Wynn Resorts側の決定で、約20%の株式を強制ディスカウント償還されたが、その無効を主張して提訴中。
また、Elaine Wynn氏は、自身の所有の株式のコントロールを求めて係争中(現在、契約上、株式の議決権はSteve Wynn氏に委任され、売却を制限されている)。

今後の訴訟の行方次第では、Steve Wynn氏の経営への支配力が大きく変化する可能性がある。

ユニバーサルエンターテインメント、岡田和生氏との係争
・Wynn Resortsの創業時、岡田和生氏とSteve Wynn氏とは、資本金、役員メンバーなどが半々となる条件で合意
・Steve Wynn氏は、2000年当時、厳しい訴訟を抱えており、応援者がいなかった
・ユニバーサルエンターテインメント社は、子会社を通じて、約3.8億米ドルを出資
・Wynn Resortsとの確執の端緒は、Wynn Resortsのマカオの大学への基金への1.35億米ドルの寄付
・岡田和生氏は、金額が多すぎると反対。調査の結果、基金のメンバーはマカオのカジノ関係者であり、大学と関係なかったことが判明
・岡田和生氏は、寄付は、カジノのライセンスを取得するためと判断
・その後、2012年に、Wynn Resortsは、同社が発注・作成した調査レポート(フリーレポート)を発表。岡田和生氏が、フィリピンの娯楽賭博公社の幹部を買収したと主張
・Wynn Resortsは、当該調査レポートを根拠に、ユニバーサルエンターテインメントが所有するWynn Resorts株式(発行済株式数の19.6%)を強制ディスカウント償還
・Steve Wynn氏は、離婚を機に、持ち株の半分を前妻(Elaine Wynn氏)に譲渡せざるを得なかった。Steve Wynn氏は、ユニバーサルエンターテインメントの筆頭株主化を望まなかった背景もある
・ユニバーサルエンターテインメントは、強制ディスカウント償還を無効と主張し、Wynn Resortsを提訴。調査レポートの主張は、事実に基づかない
・ユニバーサルエンターテインメントとWynn Resortsの米国における裁判は、5年を経過し、いよいよ2018年春に最終局面のトライアルに進む
~米国の裁判は、ディスカバリー(証拠開示)、デポジション(証人尋問)、トライアル(審理)と進む
・岡田和生氏は、Wynn Resortsと和解する意思はない
・悔しいと思うのは、Wynn Resortsに出資して裏切られるならば、最初から自力でカジノ事業をやりたかった

Elaine Wynn氏(元Wynn Resorts取締役、元妻)との係争
・2017年3月、Elaine Wynn氏(Wynn Resortsの元取締役であり、創業者であるSteve Wynn氏の前妻)は、自身の所有分であるWynn Resorts株式(発行済株式の約9%)に対するコントロールを求め、法的措置を進めた
・主張および要求は、
1)株式売却制限は無効。
2)Elaine Wynn氏は2015年に取締役から追放されたが、追放はElaine Wynn氏が経営陣の誤りを追及したことに対する報復措置。Steve Wynn氏および経営陣側に賠償金および刑事罰を要求

Wynn Resorts 2017年度 経営状況

1月23日、Wynn Resortsが2017年度4Q業績を発表。

営業利益は、4Q(10-12月)が$301mn、YoY2.2倍、4Q累計(1-12月)が$1,056mn、YoY2.2倍。
増益要因は、マカオ市場の回復、Wynn Palace(2016年8月開業)の黒字化(前年同期は、開業前赤字)。

4Qは、ラスベガスは、減収減益。10月1日の銃撃事件の後遺症。

なお、バランスシートは、現金、短期保有有価証券の合計が$3.13bn、有利子負債残高が$9.63bn。
ネット有利子負債は、$6.5bn(約7,000億円)。

2017年度4Q業績(10-12月):
・売上高$1,689mn、YoY30%増、調整後プロパティEBITDAは$480mn、YoY40%増、営業利益$301mn、YoY2.2倍、株主帰属当期損益$492m、YoY4.3倍
・地域別業績
 Macau Total=調整後プロパティEBITDAは$376mn、YoY66%増、営業利益$234mn、YoY2.7倍
 -Wynn Macau=調整後プロパティEBITDAは$186mn、YoY25%増、営業利益$134mn、YoY40%増
 -Wynn Palace=調整後プロパティEBITDAは$190mn、YoY2.5倍、営業利益$101mn(前年同期$8mnの赤字)*2016年8月開業
 Las Vegas Total=調整後プロパティEBITDAは$104mn、YoY9%減、営業利益$37mn、YoY7%減

2017年度4Q累計業績(1-12月):
・売上高$6,306mn、YoY41%増、調整後プロパティEBITDAは$1,811mn、YoY44%増、営業利益$1,056mn、YoY2.2倍、株主帰属当期損益$747m、YoY3.1倍
・地域別業績
 Macau Total=調整後プロパティEBITDAは$1,288mn、YoY64%増、営業利益$683mn、YoY2.4倍
 -Wynn Macau=調整後プロパティEBITDAは$761mn、YoY12%増、営業利益$540mn、YoY16%増
 -Wynn Palace=調整後プロパティEBITDAは$528mn、YoY5.1倍、営業利益$158mn(前年同期$163mnの赤字)*2016年8月開業
 Las Vegas Total=調整後プロパティEBITDAは$522mn、YoY10%増、営業利益$242mn、YoY36%増

開発プロジェクトのアップデイト:
・Wynn Boston Harborプロジェクト(米国マサチューセッツ州)
 開業予定=2019年中盤
 投資額=24億ドル
 EBITDAの予想レンジ=3.5-4.0億ドル
 雇用創出=建設時4,000人、運営時4,000人
 州は税収として年間2億ドルを期待(カジノ売上課税はGGRに対して25%の設定)
 土地13ha、24階建てビルディング
 2016年3Qに工事開始

・Wynn Resorts Paradise Parkプロジェクト(米国ネバダ州ラスベガス)
 Wynn Las Vegas&Encoreに隣接するゴルフコースの再開発
 2008年のEncore開業後、初のラスベガスの開発計画
 総投資額=16億ドル
 ホテルは1000室、人工池をフィーチャー
 プロパティEBITDAは3~4億ドルの規模感(現在のゴルフコースのEBITDAは5百万ドルほど)
 2017年4月末までにボードが承認済み
 2019年初の開業を期待

・ラスベガス第4のホテル
 2017年12月、現在の施設群のラスベガス大通りの向かい側に土地を購入(15ha、3.36億ドル)
 2,500室レベルを想定

・Wynn Palace 第二期プロジェクト(マカオ)
 第一期は2016年8月に開業
 土地は4.45ha

カジノIRジャパン関連記事:
・Steve Wynn氏 セクシャルハラスメント疑惑
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・Wynn Resorts業績動向
Wynn Resorts 2017年度4Q業績 通期売上高YoY40%増、マカオ市場好調、Wynn Palace急伸
Wynn Resorts 2017年度3Q業績 大幅増益 Wynn Palace貢献 マカオ、ラスベガスとも好調
Wynn Resorts 2017年度2Q業績 大幅営業増益 Wynn Palace貢献。マカオ、ラスベガスとも好調
Wynn Resorts 2017年度1Q業績 売上高YoY48%増 マカオWynn Palace好調 市場予想超過
Wynn Resorts 2016年度4Q業績 Wynn Palace 開業直後から収支均衡 マカオ市場回復を受け
Wynn Resorts 2016年度3Q業績 営業利益半減 Wynn Palaceの開業後立ち上がりスロー
Wynn Resorts 2016年度2Q業績 開業費除けば大幅増益 高Win率、マカオ底打ち傾向が寄与
Wynn Resorts 2016年度1Q 営業利益YoY14%減 米国微減益、マカオはコタイ施設持たず苦戦
米国:Wynn Resorts 2016年度1Q マカオ減収減益、ラスベガスはフラット 年後半の底入れ期待
マカオ:12日、Wynn Resortsの4Q実績を受けて、関連株価が急騰 市場底打ち観測広がる
米国:Wynn Resorts 2015年度業績 当期利益1.9億ドル、7割減 4Qには減益幅が縮小
・Wynn Resorts開発動向
IR企業動向:Wynn Resorts 大阪勉強会「大阪に最大級の熱意。地域理解、地元企業協業を重視」
米国 マサチューセッツ州:Wynn Boston Harbor 21億ドルIR 州最大の開発計画 最終承認
マカオ:8月22日 Wynn Palace開業 投資額マカオ最大42億ドル & コタイ地区IR開発アップデート
米国 マサチューセッツ州:Wynn Boston Harbor 州最大の開発計画 開業時期を2019年6月に再設定
マカオ:Wynn Palace 既存施設からのテーブル250台移動の承認取得 株式市場は冷静評価”合理的”
マカオ:Wynn Palace 政府のテーブルアロケーション150台 大規模施設の投資回収性に懸念台頭
米国 マサチューセッツ州:Wynn Boston Harbor ついに着工へ。州過去最大の開発 市長「感無量」
米国:ラスベガス NFLチームRaiders誘致 計画策定遅延のなか、Steve Wynn氏も協力表明
マカオ:Wynn Palace 8月22日開業へ 41億ドル開発 コタイ地区IR開発状況アップデート
Wynn Resorts 6日 Investor Day ラスベガスParadise Park計画発表。マカオ、ボストン計画更新
米国:マサチューセッツ州 Wynn Everett Somervilleが新たな法的対抗策 周辺市の重要性
米国:マサチューセッツ州 Wynn Everett 州GC ボストン市とWynnの合意を承認 開発本格化へ
米国:ニュージャージー州 北部へのカジノ設置法案 Wynn Resortsも議論に参入”関心あり”
マカオ:コタイ地区のIR開発状況アップデート ~ Wynn Palace開業3ヵ月延期。建設作業遅延
・Wynn Resorts株主動向
岡田和生氏(元ユニバーサルE会長)「Wynnとは徹底抗戦。あと3つ作りたい」新潮インタビュー
米国ネバダ州:Wynn Resorts, ユニバーサルE 株式強制償還に関する紛争は継続へ 2018年4月再開
Wynn Resorts Elaine Wynn氏が株式売却を求め訴え Steve Wynn氏の支配力へのリスク要因に
Wynn Resorts CEOのSteve Wynn氏が12月、1月と株式取得 115億円 先行きへの自信示す
ユニバーサルエンタテインメントと朝日新聞の紛争 - 東京地裁 朝日新聞に記事削除、賠償命令
ユニバーサルエンタテインメントとロイターの紛争 - 東京地裁がユニバーサルの訴えを棄却
ユニバーサルE Wynn Resortsとの紛争 ネバダ州裁判所が岡田氏を事情聴取に招聘
 

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