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マカオ:SJM Holdings 18年度1H業績 収益回復もシェア低下 コタイ”Palace”, 19年後半開業

2018-08-18

【海外ニュース】

7月31日、SJM Holdingsが2018年度1H(1-6月)業績を発表。

SJM Holdingsは、2018年6月末時点、保有コンセッションのもと、20のカジノ施設を運営。
うち、4つが自社施設、16施設はサテライトカジノ(サービスアグリーメントを通じ、第三者が所有・運営)。
自社施設の旗艦は、Casino Grand Lisboa。

市場回復を受けて、業績も回復。ただし、事業のほぼすべてがマカオ半島にあり、コタイ地区のIR群にシェアを奪われている。

現在、コタイ地区初進出となるGrand Lisboa Palaceを開発中。
建設は、2014年2月に開始。同社は、2018年末の建設作業の完了、2019年後半の開業を目指す。
施設概要は、
総開発費=HK$36bn(約5,040億円)
延べ床面積=約52万㎡(加えて、駐車エリアは約7.7万㎡)
ホテル=合計2,000室(Grand Lisboa Palace, Palazzo Versace, Karl Lagerfeld)
MICE、飲食、ショッピング、カジノ

2018年度1H業績(1-6月):
・売上高はHK$17,197mn、YoY10%増、調整後EBITDAはHK$1,959mn、YoY30%増、株主帰属当期利益はHK$1,498mn、YoY57%増
・円換算は、売上高は2,408億円、調整後EBITDAは274億円、株主帰属当期利益は210億円
.プロパティ別
-Casino Grand Lisboa=売上高(GGR)HK$7,949mn、YoY8%増、調整後EBITDAはHK$1,093mn、YoY29%増
-その他自社施設=売上高(GGR)HK$3,034mn、YoY2%減、調整後EBITDAはHK$402mn、YoY33%増
(Casino Lisboa, Casino Oceanus、Casino Taipa)
-サテライトカジノ=売上高(GGR)HK$11,044mn、YoY10%増、調整後EBITDAはHK$395mn、YoY34%増
(全16施設)
・ゲーミング売上高の内訳
-合計=HK$16,843mn、YoY10%増
-VIP Operation=HK$9,958mn、YoY1%増
-Mass Operation=HK$11,487mn、YoY13%増
-Slot machine Operation=HK$582mn、YoY12%増
(Less)commissions and incentives=HK$5,184mn、YoY1%増

マカオ:SJM Holdings スタンレー・ホー氏引退 3会長体制へ。権限移譲の難しさ指摘の声

6月12日の株主総会で、スタンレー・ホー氏(96歳)が、経営トップ(会長、エグゼクティブダイレクター)を辞任、新たに設けられた名誉会長のポストに就いた。

デイジー・ホー氏(53歳)が会長兼エグゼクティブダイレクター職を継承。
ティモシー・フォック氏、アンジェラ・リョン氏が共同会長兼エグゼクティブダイレクターに、アンブロース・ソー氏が副会長兼エグゼクティブダイレクター兼CEOに就任予定。

業界関係者は、3会長体制について、権限移譲の難しさを指摘する。

ちなみに、3会長のうちデイジー・ホー氏はスタンレー・ホー氏の令嬢であり、アンジェラ・リョン氏は、スタンレー・ホー氏の4番目の配偶者である。

スタンレー・ホー氏は、1960年代初めにマカオのカジノ経営権を獲得。その後、2002年の市場開放まで、市場を独占した。

現在のカジノ・コンセッション6社のうち、SJM Holdingsはスタンレー・ホー氏が最大株主、Melco Resorts & Entertainmentの最大株主は令息であるローレンス・ホー氏である。
また、MGM Chinaの創業パートナーであり、第二株主は、令嬢であるパンジー・ホー氏。

MGM Chinaは、当初は、令嬢であるパンジー・ホー氏とMGM Resorts Internationalがイーコールパートナーシップであった。その後、MGM Resorts Internationalが株式を買い増し、株式の56%を所有。現在のパンジー・ホー氏の株式所有は、22.49%。

政府 ゲーミング・コンセッション満期後方針で法改正の提案精査中。”新たな入札”不可避

図表の通り、マカオでは、6社(中国系3社、米国系3社)がゲーミング・コンセッション(サブ・コンセッションを含む)を所有しており、それぞれ、2020~2022年に満期を迎える。
マカオでは、コンセッション保有者のみが、カジノ運営を許可される。コンセッションは、大きな権益であり、6社の企業価値を支える原動力である。

現行コンセッション満期後の焦点は、現有6社の事業継続(現行コンセッション継続)の可否、新規参入(新規コンセッション発給)の有無、など。
6社は、ゲーミング・コンセッションを喪失した場合、実質上、ほとんどの事業を失うことになる。

現在、マカオ政府は、満期後の対応の検討を進めており、2018年後半に、満期後の方針の詳細をアップデイトする方針。
マカオ政府は、アカデミックに対して、ゲーミング・セクター長期ビジョン(2020-2030年)に関する二つのスタディを発注済みで、それらは2018年3Qに完成予定。そのスタディは、適正なゲーミング・ライセンス数に関する考察を含む。

ゲーミング・コンセッションに関して、現行ゲーミング関連法、契約(政府-事業者)が規定するポイントは以下の通り。
・現行ゲーミング・コンセッション満期後、新規のコンセッションは、入札プロセス(Bidding, Public Tender)を通じて、付与されなければならない
(現行コンセッションについて、満期後に”更新”の概念はない)
・現行ゲーミング・コンセッションは、最大5年間の延長が可能
・政府は、2017年より、現行ゲーミング・コンセッションを早期償還できる権利を持つ
(政府は早期償還権を行使する場合、1年以上前にノーティスする必要がある)。
・現行ゲーミング・コンセッション保有者は、それを喪失した場合、カジノ施設(関連施設)を、対価なしに、マカオ政府に移管する義務

2017年央、政府高官は、初めて、”新たな入札(New Tender)”という表現を用いた。その発言は、現コンセッション保有6事業者に激震を与えた。
それまで、政府関係者は、”更新(Renewal)”と表現し、6事業者はそこに満期後も現状維持のニュアンスを感じ取っていた。
政府が”新たな入札”と表現したことで、事業者再募集・選定、入れ替えのニュアンスを読み取ったわけだ。

図表:マカオ カジノ運営6事業者のコンセッション満期日

コンセッション満期日 事業者 証券取引所 カジノ施設数 獲得順
2020年3月31日 SJM Holdings 香港証券取引所 22
2020年3月31日 MGM China 香港証券取引所 5(サブ)
2022年6月26日 Wynn Macau 香港証券取引所
2022年6月26日 Galaxy Entertainment 香港証券取引所
2022年6月26日 Sands China 香港証券取引所 4(サブ)
2022年6月26日 Melco Resorts & Entertainment NASDAQ 6(サブ)

注1:カジノ施設数は2018年6月末時点
注2:(サブ)はサブコンセッション。Sands ChinaはGalaxy Entertainmentより、MGM ChinaはSJM Holdingsより、Melco Resorts & EntertainmentはWynn Macauより取得
 
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