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MGM Resorts ”MGM 2020 Plan”収益体質改善目指す~米国景気後退, マカオ失効リスク備え

2019-01-11

【海外ニュース】

1月3日、MGM Resorts Internationalは、”MGM 2020 Plan”を発表。

計画の主旨は、コスト削減、利益率の向上、米国事業の調整後EBITDA(年間)のUS$300mnの改善。
具体策は、1)組織改善と営業効率化、2)デジタルによる営業変革。
調整後EBITDA(年間)改善幅US$300mnのうち、2020年末までにUS$200mnを、2021年末までにUS$100mnを実現する計画。

”MGM 2020 Plan”は、2015年以降、実施されている”Profit Growth Plan”に追加する措置となる。

MGM Resorts Internationalは、MGM Resorts Internationalは、米国事業中心であり、損益分岐点が高く、負債依存度が高い。四半期の経常損益は2億ドル前後、ネット有利子負債は、136億ドル。
とくに、ラスベガスの市場縮小は、同社の経営に大きなリスクである。

一方、海外事業の主力であるマカオのMGM Chinaは、2020年6月にカジノコンセッションの満期を迎える。

MGM Resorts 18年度3Q業績 経常益2.1億ドル, YoY38%減。米国ラスベガス不振響く

10月30日、MGM Resorts Internationalは、2018年度3Q業績を発表。

3Q(7-9月)の経常損益は、$205mn(営業利益$411mn、支払利息$206mn), YoY38%減。
減益の主因は、米国事業、主力とするラスベガスの低調。

MGM Resorts Internationalは、米国事業中心であり、損益分岐点が高く、負債依存度が高い。ネット有利子負債は、136億ドル。
米国事業の収入減は、損益を直撃する。

最近の新規開業施設の3Q(7-9月)業績は、
・MGM Cotai(マカオ, 2018年2月13日開業)=売上高$172mn, 営業損益は$48mnの赤字
・MGM SPRINGFIELD(米国マサチューセッツ州, 2018年8月24日開業)=売上高$43mn, 営業損益は$29mnの赤字

経営方針における高成長機会の追求として、日本のIR開発を挙げた。

2018年度3Q業績(7-9月):
・売上高$3,029mn、YoY7%増、調整後EBITDAは$716mn、YoY8%減、営業利益$411mn、YoY17%減、株主帰属当期利益$143mn、YoY4%減
・経常損益は、$182mn(営業利益$363mn、支払利息$181mn)、YoY44%減
・地域別
-米国=売上高$2,231mn、YoY2%減、営業利益$435mn、YoY20%減
-マカオ(MGM China-56%所有)=売上高$606mn、YoY37%増、営業利益$52mn、YoY39%増
-米国持分法対象(CityCenter-50%所有など)=営業利益$35mn、YoY6%減

2018年度3Q累計業績(1-9月):
・売上高$8,710mn、YoY6%増、調整後EBITDAは$2,113mn、YoY7%減、営業利益$1,134mn、YoY24%減、株主帰属当期利益$490mn、YoY13%減
・地域別
-米国=売上高$6,493mn、YoYフラット、営業利益$1,334mn、YoY13%減
-マカオ(MGM China-56%所有)=売上高$1,763mn、YoY31%増、営業利益$154mn、YoY3%減
-米国持分法対象(CityCenter-50%所有など)=営業利益$112mn、YoY5%減

2018年度3Q末(9月末)財務状況:
・ネット有利子負債$13,612mn(手元現金$1,303mn、有利子負債$14,915mn)

崔行政長官 コンセッション満期”2022年までに入札プロセス”@19年施政方針

2017年11月15日、崔世安(Fernando Chui Sai On)・マカオ特別行政区行政長官は、ゲーミング・コンセッション満期後の方針について以下をコメント
「2020年、2022年のゲーミング・コンセッション満期を考慮し、行政は検討を進め、コミュニティの意見を集約中」
「2022年の満期前に、行政は、”入札プロセス(Tender process)”を実施する」
「2020年に満期となるゲーミング・コンセッション(SJM Holdings, MGM China)について、行政は対応を検討中」
「行政は、本件について、オープン、透明に民間への情報提供を行う方針」

2017年の政策発表演説において、崔世安氏は以下を発言した経緯がある。
「2018年央は、ゲーミング・コンセッション満期に伴うプロセスに向き合う適切なタイミング」
「政府は、アカデミックに対して、ゲーミング・セクター長期ビジョン(2020-2030年)に関する二つのスタディを発注済みであり、2018年3Qに完成予定」

11月15日の崔世安氏の発言から読み取れる先行きに関する情報は、”2022年前に新たな入札を実施”であろう。すなわち、現行コンセッションの”自動更新はない”、”最大5年間の延長オプション行使なし”である。

なお、2020年に先行満期となる2社(SJM Holdings, MGM China)は、2年間の延長(他4社とタイミングを合わせる名目)を要請している。

図表の通り、マカオでは、6社(中国系3社、米国系3社)がゲーミング・コンセッション(サブ・コンセッションを含む)を所有しており、それぞれ、2020~2022年に満期を迎える。
マカオでは、コンセッション保有者(または、コンセッション保有者とサービスアグリーメントを締結した事業者)のみが、カジノ運営を許可される。コンセッションは、大きな権益であり、6社の企業価値を支える原動力である。

現行コンセッション満期後の焦点は、現有6社の事業継続の可否、新規参入の有無、など。
6社は、ゲーミング・コンセッションを喪失した場合、実質上、ほとんどの事業を失うことになる。

マカオ経済財政庁Lionel Leong長官のこれまでの発言は以下の通り。
「現行ゲーミング・コンセッション満期後、新たなコンセッションは、入札プロセス(Bidding, Public Tender)を通じて、付与されなければならない」
「新しい入札を実施するためには、ゲーミング関連法の改正が必要となる」
「現在、ゲーミング関連法改正に向けて、政府内で、予備提案を精査中」

ゲーミング・コンセッションに関して、現行法、契約(政府-事業者)が規定するポイントは以下の通り。
・現行コンセッション満期後、新規コンセッションは、入札プロセス(Bidding, Public Tender)を通じて付与
(現行コンセッションついて、満期後に”更新”の概念ではない)
・現行ゲーミング・コンセッションは、最大5年間の延長が可能
・政府は、2017年より、現行ゲーミング・コンセッションを早期償還できる権利を持つ
(政府は早期償還権を行使する場合、1年以上前にノーティスする必要がある)。
・現行ゲーミング・コンセッション保有者は、それを喪失した場合、カジノ施設(関連施設)を、対価なしに、マカオ政府に移管する義務

2017年央、政府高官は、初めて、”新たな入札(New Tender)”という表現を用いた。その発言は、現コンセッション保有6事業者に激震を与えた。
それまで、政府関係者は、”更新(Renewal)”と表現し、6事業者はそこに満期後も現状維持のニュアンスを感じ取っていた。
政府が”新たな入札”と表現したことで、事業者再募集・選定、入れ替えのニュアンスを読み取ったわけだ。

図表:マカオ カジノ運営6事業者のコンセッション満期日

コンセッション満期日 事業者 証券取引所 カジノ施設数 獲得順
2020年3月31日 SJM Holdings 香港証券取引所 22
2020年3月31日 MGM China 香港証券取引所 5(サブ)
2022年6月26日 Wynn Macau 香港証券取引所
2022年6月26日 Galaxy Entertainment 香港証券取引所
2022年6月26日 Sands China 香港証券取引所 4(サブ)
2022年6月26日 Melco Resorts & Entertainment NASDAQ 6(サブ)

注1:カジノ施設数は2018年6月末時点
注2:(サブ)はサブコンセッション。Sands ChinaはGalaxy Entertainmentより、MGM ChinaはSJM Holdingsより、Melco Resorts & EntertainmentはWynn Macauより取得
 
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