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企業動向:HTB株式会社 代表取締役異動 澤田氏が退任~上場, IR準備で独立色

2019-04-29

【国内ニュース】

IR整備法が成立(7月20日)し、公布(7月27日)された。日本企業は、事業関与の仕方、ターゲット・エリアを定める必要がある。

事業関与は、主に、IR事業主体(コンソーシアム)へのエクイティ参画、IR事業主体からの業務受注、に大別されよう。
IR事業主体(コンソーシアム)は、地域企業、都市開発企業、海外IRオペレーターなどで形成へ。

ターゲット・エリアについては、IR上限数「3」を前提に、自らが強みを持ち得るエリアを抽出することが肝要。

2019年後半、IR誘致を申請する自治体(都道府県 or 政令指定市)は、実施方針を策定し、IR事業主体を選定へ。

ハウステンボス

カジノIRジャパン:IR誘致レース~長崎県の動向

HTB株式会社 代表取締役異動 澤田氏が退任~上場, IR準備で独立色

・4月26日、ハウステンボス株式会社(HTB)は、23日の取締役会にて代表取締役の異動を内定したと発表
・5月21日開催予定の臨時株主総会および取締役会にて正式決定する
<代表取締役の異動>
・澤田秀雄氏(68):(現)代表取締役社長(新)取締役会長
・坂口克彦氏(63):(現)最高人事責任者(新)代表取締役社長
・なお、親会社HISにおける現役職は、澤田秀雄氏は代表取締役会長・社長、坂口克彦氏は取締役常務執行役員
<異動のインプリケーション>
・HTBは東証上場準備中。HTB上場に際し、澤田氏がHIS、HTB2社の代表取締役を兼務することができない
・親会社HISは、HTB上場に伴う株式売出によるキャッシュ獲得、エクジットの流れ

澤田氏 HTB, 2-3年内上場へ~IR区域選定(長崎県の当落)との前後関係に注目

・4月16日、澤田秀雄・社長は、ハウステンボス株式会社の上場計画について言及。ポイントは、
– 2-3年後に東証一部に上場
– 2月にHTB内に上場準備室を設置
– 上場理由は、施設の認知度向上と資金調達
・親会社HISは、株式売出によるキャッシュ獲得、HTBからのエクジットの流れ
・2-3年後は、政府のIR整備区域選定(長崎県の当落決定)との前後関係が微妙。長崎県が選定されない場合、HTBの想定株価からIRによるプレミアムは剥落

ハウステンボス澤田氏「IRに事業者として参加せず」~長崎IRの方針明確に

・4月8日、中村法道・長崎県知事、朝長則男・佐世保市長、澤田秀雄・ハウステンボス代表取締役社長が合同記者会見を開催
<長崎県、佐世保市、ハウステンボスの合意内容>
・テーマパーク「ハウステンボス」の土地と建物の一部(約30ha)をIR整備候補地とすることで基本合意
・契約は、長崎県のIR区域整備計画が国から認定を受けた場合に発効(認定されない場合は解除)
・契約発効後、HTBは土地建物を佐世保市に売却する。佐世保市は、その後、IR事業者(長崎県が選定)に土地建物の売却を想定
・諸条件に関する調整を経て、土地・建物に関する契約を改めて本年中に締結する予定
<澤田秀雄氏の記者会見における発言>
「IRには新規に年間700万人ほどが訪問する。現在のHTB入場者は年間300万人ほど。IR新規訪問者のうち、100万人、200万人がHTBに入場すれば大きな収益に」
「IR事業への投資には慎重。数千億円を投資し、回収できるか不安はある。行政がやるならば全面的に協力する」
「(HTB株式会社は、)IRに事業者としては参加しない。要請があれば、一部施設の運営受託などはあり得る」
・これまで、澤田氏は、HTB株式会社の長崎県IRへの関与について不連続な発言を繰り返した。ここで、HTB株式会社のスタンスが明確となった

中国・複星集団との資本提携協議を中止

・2月12日、エイチ・アイ・エス(HIS)は、子会社のハウステンボス株式会社と復星集団(フォースングループ)の出資協議中止を発表
・両社とも中止の理由を明らかにしていない
・中国政府は、2017年に金融機関に対し、復星を含む海外投資に積極的な大手企業への融資を制限するよう通達を出した経緯

澤田社長 HTB 引き続き主導権。IR誘致で企業価値1.5~2倍~ただし、IR整備法との整合性課題

・12月22日、日本経済新聞社(電子版)は、沢田秀雄氏(エイチ・アイ・エス会長兼社長, ハウステンボス社長)のインタビューを配信
・長崎県のハウステンボス内へのIR誘致および事業化に関連するポイントは以下の通り
「5年以内にハウステンボスがIRに指定され、カジノができる可能性がある」
「そのXデーをにらみ、ハウステンボス前の大村湾の海底に水中カジノを建設する構想も温めている」
「カジノ誘致が決まれば、ハウステンボスの企業価値は1.5~2倍に。以前の資産査定は1000億円の価値だった」
「ハウステンボスは中国の投資会社・復星集団(フォースン・グループ、上海市)から25%前後の出資を受け入れることを決定」
「復星には、現在の株主がそれぞれ保有株の一部を売却するが、HISは過半数を維持し、引き続き主導権を握る」
(現在のハウステンボスの株主構成は、HISが2/3、残りは九州電力、JR九州など再建を支援した5社が所有)
「復星の強みは、エンターテインメントや観光の分野。ハウステンボスも新しい娯楽施設を増やせば、カジノがなくても現状70億~80億円程度の最終利益が100億円以上にアップする余地がある」
「ハウステンボスは3年後に東京証券取引所への上場を目指す。5年後にうまくいけばカジノ開業のスケジュールがおおまかに見えてきた」

カジノIRジャパン解説~IR整備法、政令の視点から

<IR事業者選定>
・都道府県等(政令指定市含む)は、選定の公平性を確保しなければならない
・都道府県等は、特定事業者を優遇した選定をできない
・IR想定エリアの土地また施設が私有の場合、都道府県等は、それらへのオープンアクセスを確保しなければならない(都道府県は、所有者の受諾を確保する必要)
・IR想定エリアの土地また施設が私有の場合、IR事業者は、それらの所有権・運営権の移管を受ける必要がある(都道府県等は、所有者の受諾を確保する必要)

・長崎県は、ハウステンボス社ありきのIR事業者選定をできない
・ハウステンボス社は、長崎県が実施するIR事業者選定の際、土地、施設の外部事業者のオープンアクセスを容認しなければならない
・ハウステンボス社は、自らIR事業者として選定されない場合、土地、施設をIR事業者に移管する必要

<IR区域>
・IR区域に海、河川、湖沼を含めることを想定されていない

・澤田氏が、想定する、海中カジノはNG

 

複星集団と資本提携検討。IR慎重に見極め

・12月3日、ハウステンボス株式会社は、沢田秀雄・社長は決算発表の記者会見で、複星集団との提携、IRについてコメント
・中国の投資会社である復星集団(フォースン・グループ、上海市)の約25%の出資および取締役1人の受入検討
(計画では、出資比率は、HIS 50.1%, 復星集団 24.9%, 九州電力やJR九州など5社が25%に)
「復星側から夏ごろに申し出」
「HTBの入場者数が伸び悩み傾向なのは事実。立地を考えると300万人から大きく伸ばすのは難しい」
「韓国や台湾、中国本土の来場者を伸ばす必要がある。魅復星が中国から年20万人を送り込んでくれる」
「HTBは、3年後の東証1部を目指して準備している。復星と協力しながら進めていきたい」
・IRについて
「長崎県や佐世保市が熱心に誘致しているのは承知している。実現するのであれば協力していきたい」
「IRで国内外の競争に勝つには、数千億円規模の投資が必要。効果が見合っているのか、見極める必要がある。」
「HTBは、IRに頼らなくても健全な経営ができる状態にある。もし、自分たちが参加するなら、慎重にやりたい」

ハウステンボス株式会社~IRコンソーシアムへの参画示唆。今後行政に海中カジノなど提案

・5月21日、産経新聞社は、ハウステンボス株式会社が検討するIR構想を報じた
・ポイントは、
 世界初となる海中カジノ施設(建設費は数百億円)
 カジノ以外のIRコンポーネント(MICEやショッピングモール)の候補地は、現在の駐車場
 IR事業主体は、海外IR事業者も加えた、コンソーシアムを検討
 今後、行政(長崎県・佐世保市)に提案
・ハウステンボス株式会社は、これまで、IR事業への関与スタンスを明らかにしなかった。
・IR事業主体の選定は、行政(申請主体:長崎県)マター。ハウステンボス株式会社(が構成するコンソーシアム)は、その候補の一社となる

ハウステンボス地域へのIR誘致~政府「一体性の原則」との整合性確保がポイント

長崎IR基本構想有識者会議取りまとめ
・IR区域案
A)既存施設を含まない更地エリア=最大34ha【新規施設】
B)既存施設も含むハウステンボスエリア=最大約100ha【既存施設+新規施設】

IR推進法、附帯決議、政府IR推進会議取りまとめ
1)施設の一体性=IR推進法
2)整備の一体性=IR推進法・附帯決議
3)経営、事業主体の一体性=政府IR推進会議とりまとめ
4)地理的、立地の一体性=政府IR推進会議とりまとめ
5)施設所有の一体性=政府IR推進会議とりまとめ

 
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