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マカオ:Galaxy Entertainment 19年度1Q 8%減収減益~営業権満期。日本営業強化

2019-05-21

【海外ニュース】

5月16日、Galaxy Entertainment Group(GEG)は、2019年度1Q業績を発表。

年初来、中国の経済不安を反映し、マカオ市場は低調。その結果、GEGの1Q業績は、減収減益。

マカオの現行ゲーミング・コンセッション(地元系3社、米国系3社)は、2022年6月に満期を迎える。政府は、2021年にも新規入札する方針であり。現在はそのプロセスを慎重に検討中。

海外については、日本に集中する展開。その参入営業において、Monte-Carlo SBMとの戦略的パートナーシップをアピール(2015年7月、約5%の株式取得。購入額は約50億円)。

2019年度1Q(1-3月)業績:
・売上高HK$13,045mn,YoY8%減, 調整後EBITDAはHK$3,983mn,YoY8%減
・円換算:売上高1,826億円, 調整後EBITDAは558億円

<参考>2018年度通期(1-12月)業績:
・売上高HK$55,211mn,YoY14%増, 調整後EBITDAはHK$16,857mn,YoY19%増, 株主帰属当期利益HK$13,507mn,YoY29%増
・円換算:売上高7,730億円, 調整後EBITDAは2,360億円, 株主帰属当期利益1,891億円
<プロパティ別>
– Galaxy Macau:売上高HK$39,491mn,YoY14%増, 調整後EBITDAはHK$12,871mn,YoY16%増
– StarWorld:売上高HK$12,159mn,YoY18%増, 調整後EBITDAはHK$3,810mn,YoY28%増
– Broadway Macau:売上高HK$562mn,YoY9%増, 調整後EBITDAはHK$32mn,YoY2.2倍
– City Clubs:売上高HK$111mn,YoY4%増, 調整後EBITDAはHK$111mn,YoY4%増
– Construction Materials:売上高HK$2,888mn,YoY6%減, 調整後EBITDAはHK$940mn,YoY26%増

開発アップデート:
・Galaxy MacauとStarWorld Macauのアップグレードに15億香港ドル(210億円)を投資
・コタイ地区(Galaxy Macau)第3期&4期
– 近い将来、公式に開発計画を公表へ
– 開発費430億香港ドル以上(約6,020億円以上)
– 延べ床面積100万㎡レベル想定, ホテル約4,500室, MICE37,000㎡, アリーナ46,000㎡(16,000席), 飲食, カジノなど
– ノンゲーミング, ファミリー, MICEを強調
・横琴(Hengqin)地区
– 2.7平方キロメートルの土地に低密度のリゾート開発を計画。マカオを補完
– コンセプトプランを策定中
・海外展開
– 日本のみに集中。Monte-Carlo SBMと戦略パートナーシップも日本に活用
(2015年7月、GEGは、Monte-Carlo SBM株式5%を取得。対価はEUR40mn=約50億円)

マカオ:政府,カジノ営業権満期に伴う再入札準備~21年実施予想も。日本営業に影響

5月11日、梁維特(Lionel Leong)・マカオ特別行政区経済財政庁長官は、記者団に対し、カジノ営業権(コンセッション)満期後の方針について言及。ポイントは、

・改めて、”更新(Renewal)”ではなく、”新規入札(New Public tender)”を実施する方針を強調
・政府は、現在、入札実施に向けた法的な準備を進めている(ゲーミング法および関連規制の改正など)
・入札、すなわち事業者選定では、マカオの観光レジャーセンター化への貢献、ノンゲーミング強化などに重点を置く

一方、5月に入り、マカオのゲーミング法専門家であるJorge Godinho氏(マカオ大学・法学部客員教授, リーガルコンサルタント)は、”新規入札”が2021年に実施されると予想。

背景には、4月19日に、崔世安(Fernando Chui Sai On)・マカオ特別行政区行政長官が、議会にて、再入札が現行コンセッション満期(2022年6月26日)前に実施されること、すなわち現行営業権の延長オプションを行使しない方針を明らかにしたことがある。

マカオのカジノ営業権の”新規入札”は、日本におけるIR区域整備計画の選定認定(国による都道府県等と事業者の決定)の時期と一致する可能性がある。その場合、マカオの現行カジノ営業権保有者は、その喪失リスクを抱えた中で、日本参入営業を展開せざるを得ない。

マカオでは、コンセッション保有者(または、コンセッション保有者とサービスアグリーメントを締結した事業者)のみが、カジノ運営を許可される。コンセッションは、権益であり、6社の企業価値を支える原動力である。

図表の通り、マカオでは、6社(中国系3社、米国系3社)がゲーミング・コンセッション(サブ・コンセッションを含む)を所有しており、すべて2022年6月26日に満期を迎える。

ゲーミング・コンセッションに関して、現行法、契約(政府-事業者間)が規定するポイントは以下の通り。
・現行コンセッション満期後、新規コンセッションは、フレッシュな入札プロセス(Public Tender)を通じて付与
 (政府は、繰り返し、”更新”ではない点を強調)
・現行ゲーミング・コンセッションは、最大5年間の延長が可能
 (2019年4月、政府は延長しない方針を表明)
・政府は、2017年より、現行ゲーミング・コンセッションを早期償還できる権利を持つ
 (現在まで、政府は権利行使について言及なし)
・現行ゲーミング・コンセッション保有者は、それを喪失した場合、カジノ施設を、対価なしに、マカオ政府に移管する義務
 (カジノ施設の喪失は、事業性の観点から、自動的に全施設の喪失を意味する)

2017年央、政府高官は、初めて、”新たな入札(New Tender)”という表現を用いた。その発言は、現コンセッション保有6事業者に激震を与えた。
それまで、政府関係者は、”更新(Renewal)”と表現し、6事業者はそこに満期後も現状維持のニュアンスを感じ取っていた。
政府が”新たな入札”と表現したことで、事業者再募集・選定、入れ替えのニュアンスを読み取ったわけだ。

図表:マカオ カジノ運営6事業者のコンセッション満期日

コンセッション満期日 事業者 証券取引所 カジノ施設数 獲得順
2022年6月26日 SJM Holdings 香港証券取引所 22
2022年6月26日 Wynn Macau 香港証券取引所
2022年6月26日 Galaxy Entertainment 香港証券取引所
2022年6月26日 Sands China 香港証券取引所 4(サブ)
2022年6月26日 MGM China 香港証券取引所 5(サブ)
2022年6月26日 Melco Resorts & Entertainment NASDAQ 6(サブ)

注1:カジノ施設数は2018年12月末時点
注2:2019年3月15日、マカオ政府はSJM Holdingsのコンセッション(MGM China Holdingsのサブ・コンセッション)の満期日を、2020年3月31日から2022年6月26日に延長を承認
注3:(サブ)はサブコンセッション。Sands ChinaはGalaxy Entertainmentより、MGM ChinaはSJM Holdingsより、Melco Resorts & EntertainmentはWynn Macauより取得
 

マカオ:カジノ市場 4月YoY8.3%減 2016年6月以来の減少幅~経済不安の影響明らか

5月1日、マカオのゲーミング規制当局(Gaming Inspection and Coordination Bureau, DICJ)は、4月のカジノ市場(GGR, Gross Gaming Revenue)を発表。

4月単月はMOP23,588mn,YoY8.3%減、1-4月累計はMOP99,739mn,YoY2.4%減(約3,255億円, 1兆3,764億円)。

単月の減少幅が5%を上回ったのは、2016年6月(YoY8.5%減)以来。

ここ数年では、2014年6月から2016年7月まで26ヶ月連続の前年同月比マイナスが続いた後、2016年9月から2018年12月まで29ヵ月連続で前年比プラスであった。

前年のバーの高まる中、中国経済の先行き不安、1月1日から導入されたカジノフロア内全面禁煙(VIPルームも禁煙に)などが影響したと考えられる。

マカオ:中国の高額消費が減速。米中関係を背景に景気懸念~カジノ市場への影響注目

直近2019年度1Q(1-3月)の市場構成比は、VIP部門49%、マス部門51%。1Q(1-3月)には、VIP部門(VIP Baccarat)がYoY13.4%減、マス部門がYoY17.3%増と対照的な推移となった。

コンセッション6事業者のEBITDAの構成比は、VIP部門が約3割、マス部門が7割。VIP部門は、キャッシュバック・リベート(仲介業者、プレイヤー)の負担が大きく、GGRに対する利益率が低い。

マカオ カジノ市場の暦年の動向
・2014年=カジノ市場はMOP351,521mn, YoY2.6%減
・2015年=カジノ市場はMOP230,840mn, YoY34.3%減
・2016年=カジノ市場はMOP223,210mn, YoY3.3%減
・2017年=カジノ市場はMOP265,743mn, YoY19.1%増
・2018年=カジノ市場はMOP302,846mn, YoY14.0%増

2016年9月~2018年12月の前年比プラス要素、マイナス要素
・プラス要素=コタイ地区の新規大型IR開業、中国政府の反腐敗対策の影響一巡、中国本土における所得向上
・マイナス要素=違法な資金移動の取締強化、禁煙施策徹底
(2016年5月、政府は、フォンベッティングの禁止を徹底、マネーロンダリング対策の新ルールを導入。合計でVIP市場を10-20%ほど、カジノ市場全体を5-10%ほど縮小させる影響と推定される)

 
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