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マカオ:Suncity会見「法令遵守。オンライン関与なし」~カジノ営業権再入札の候補

2019-07-14

【海外ニュース】

7月13日、Suncity Groupが緊急記者会見を開催。トップであるAlvin Chau氏が、7月8日の中国国営メディア(Economic Information Daily, 通信社Xinhuaグループ)による海外における”オンラインゲーミングおよびプロキシーベッティング”事業関与の報道を改めて否定した。
Suncity Groupは、8日に否定のリリースを発表済み。

Alvin Chau氏は以下を強調。
・Suncity Gaming Promotionおよび世界の関係会社(グループのジャンケット事業)は、オンラインゲーミングプラットフォーム(フィジカルなチップを用いない)を運営しておらず、むろん、それによる中国客の決済を実施していない
・中国の金融秩序を乱す行為はしていない
・中国およびマカオの法令に違反していない
・海外でライセンスを受けていても、それがマカオ法令に相反する事業であれば、関与しない
・中国当局の調査対象となっておらず、その”Wanted”リストに含まれない

記者会見は、Alvin Chau氏が簡潔な文面を読み上げるだけであり、質疑への対応はなく、15分ほどで終了した。

同報道は、マカオ政府カジノ規制当局(DICJ)のPaulo Martins Chan長官が、マカオのカジノ業界関係者との会合において、マカオにおけるオンラインゲーミングの違法性、その法令違反は事業ライセンスに深刻なダメージを与えることを強調する事態となった。

Suncity Groupは、香港証券取引所に上場するSuncity Group Holdings(各国IR開発投資事業)、非公開のSuncity Gaming Promotionなど(ジャンケット事業)で構成される。
マカオ・カジノ業界には、2021-2022年に実施される見通しのカジノ営業権の再入札において、Suncity Groupが有力候補との見方がある。

G2E 2019 Asia マカオ・カジノ営業権満期2022年と再入札~北京, 新規候補, 合従連衡

5月23日、Global Gaming Expo Asia(G2E Asia)のコンファレンスにおいて、セッション「2020 and Beyond: The Future of Macau’s Gaming Concessions」が開催された。
マカオ市場最大の焦点であるゲーミング・コンセッション(カジノ営業権)満期と再入札をテーマとした。

モデレーター:
Rui Pinto Proença(Partner, MdME Lawyers)
パネリスト:
Alidad Tash(Managing Director, 2NT8 Limited)
Jason Ni(Executive Director, Research, Planning and Strategy, Wynn Palace)
Pedro Cortes(Lawyer, Rato Ling Lei & Cortes)
Prof. Desmond Lam(Professor in Integrated Resort and Tourism Management, University of Macau)

パネリストの主な意見は、
・新規参入者の一つの在り方は、ジャンケット、サテライトカジノ事業者による合弁会社コンソーシアム
・再入札の設計(既存6事業者の当落、新規参入)は、マカオ政府だけでなく、中国政府の政治配慮も関与する可能性
・ジャンケット大手グループSuncityは、明らかに新規参入の最有力候補
・再入札前に、中国事業者による米国系コンセッション保有者の(部分)買収が発生する可能性

マカオ:政府,カジノ営業権満期に伴う再入札準備~21年実施予想も。日本営業に影響

5月11日、梁維特(Lionel Leong)・マカオ特別行政区経済財政庁長官は、記者団に対し、カジノ営業権(コンセッション)満期後の方針について言及。ポイントは、

・改めて、”更新(Renewal)”ではなく、”新規入札(New Public tender)”を実施する方針を強調
・政府は、現在、入札実施に向けた法的な準備を進めている(ゲーミング法および関連規制の改正など)
・入札、すなわち事業者選定では、マカオの観光レジャーセンター化への貢献、ノンゲーミング強化などに重点を置く

一方、5月に入り、マカオのゲーミング法専門家であるJorge Godinho氏(マカオ大学・法学部客員教授, リーガルコンサルタント)は、”新規入札”が2021年に実施されると予想。

背景には、4月19日に、崔世安(Fernando Chui Sai On)・マカオ特別行政区行政長官が、議会にて、再入札が現行コンセッション満期(2022年6月26日)前に実施されること、すなわち現行営業権の延長オプションを行使しない方針を明らかにしたことがある。

マカオのカジノ営業権の”新規入札”は、日本におけるIR区域整備計画の選定認定(国による都道府県等と事業者の決定)の時期と一致する可能性がある。その場合、マカオの現行カジノ営業権保有者は、その喪失リスクを抱えた中で、日本参入営業を展開せざるを得ない。

マカオでは、コンセッション保有者(または、コンセッション保有者とサービスアグリーメントを締結した事業者)のみが、カジノ運営を許可される。コンセッションは、権益であり、6社の企業価値を支える原動力である。

図表の通り、マカオでは、6社(中国系3社、米国系3社)がゲーミング・コンセッション(サブ・コンセッションを含む)を所有しており、すべて2022年6月26日に満期を迎える。

ゲーミング・コンセッションに関して、現行法、契約(政府-事業者間)が規定するポイントは以下の通り。
・現行コンセッション満期後、新規コンセッションは、フレッシュな入札プロセス(Public Tender)を通じて付与
 (政府は、繰り返し、”更新”ではない点を強調)
・現行ゲーミング・コンセッションは、最大5年間の延長が可能
 (2019年4月、政府は延長しない方針を表明)
・政府は、2017年より、現行ゲーミング・コンセッションを早期償還できる権利を持つ
 (現在まで、政府は権利行使について言及なし)
・現行ゲーミング・コンセッション保有者は、それを喪失した場合、カジノ施設を、対価なしに、マカオ政府に移管する義務
 (カジノ施設の喪失は、事業性の観点から、自動的に全施設の喪失を意味する)

2017年央、政府高官は、初めて、”新たな入札(New Tender)”という表現を用いた。その発言は、現コンセッション保有6事業者に激震を与えた。
それまで、政府関係者は、”更新(Renewal)”と表現し、6事業者はそこに満期後も現状維持のニュアンスを感じ取っていた。
政府が”新たな入札”と表現したことで、事業者再募集・選定、入れ替えのニュアンスを読み取ったわけだ。

図表:マカオ カジノ運営6事業者のコンセッション満期日

コンセッション満期日 事業者 証券取引所 カジノ施設数 獲得順
2022年6月26日 SJM Holdings 香港証券取引所 22
2022年6月26日 Wynn Macau 香港証券取引所
2022年6月26日 Galaxy Entertainment 香港証券取引所
2022年6月26日 Sands China 香港証券取引所 4(サブ)
2022年6月26日 MGM China 香港証券取引所 5(サブ)
2022年6月26日 Melco Resorts & Entertainment NASDAQ 6(サブ)

注1:カジノ施設数は2018年12月末時点
注2:2019年3月15日、マカオ政府はSJM Holdingsのコンセッション(MGM China Holdingsのサブ・コンセッション)の満期日を、2020年3月31日から2022年6月26日に延長を承認
注3:(サブ)はサブコンセッション。Sands ChinaはGalaxy Entertainmentより、MGM ChinaはSJM Holdingsより、Melco Resorts & EntertainmentはWynn Macauより取得
 

ベトナム:Hoiana 40億ドルIR計画 2019年開業へ~Suncityマカオ営業権満期後の新規入札狙う

4月20日、ロイターが、ベトナムのHoiana Projectの現地状況をレポート。2019年の第1期開業に向けて、建設作業が進展中。
開発投資額は、第1期が6.5億ドル、全体が40億ドル。

現地開発会社Hoi An South Developmentのエクイティ所有者は、Suncity Group Holdings(マカオ、ジャンケット)、ベトナム現地の投資・不動産業者VinaCapital、香港の投資業者VMS Investment Groupである。

Suncity Group Holdingsがリード役。Suncity Group Holdingsにとって、Hoiana Projectは、初のカジノ、IR開発計画となる。

Suncity Group Holdingsは、マカオにおける、カジノ・コンセッション満期(6社。それぞれ2020年、2022年に満期)後の新規参入を狙っている。ベトナムの大型実績を、その足がかりとしたい考え。なお、現在のところ、マカオ政府は、カジノ・コンセッション満期後の方針を決めていない。

なお、ベトナム政府は、一定条件をクリアしたIRにおいて、パイロットとして内国人の入場を可能とする方針。
Hoiana Projectは、その対象とはならない見通し。

パイロットは、その権益性の高さゆえ、ベトナム資本主体プロジェクトが優先対象となる可能性が高い。
北部クアンニン省Van Don Economic Zone(開発者:ベトナム Sun Group)、キエンザン省フーコック島(開発者:ベトナム Vingroup)が対象となる見通し。

なお、Suncity Groupは、北部クアンニン省Van Don Economic Zone計画に対するカジノ・マネジメントメント・サービス提供契約を締結済み。

Hoiana Projectの概要
・外国人専用カジノを含む統合型リゾート(IR)
・全体開発:投資額40億ドル、開発期間15-20年
・周辺開発まで含めて1,000haが対象
・第1期(2019年開業予定)
 開発投資額6.5億ドル
 ホテル、ショッピング、飲食、ゴルフコース、カジノ(テーブル140台)
 周大福の関連企業がホテル1,176室、ヴィラ100棟
・第2期(2023年までに開業予定)
 ラグーン、ウォーターパーク、第二ゴルフコース、エンタテインメント、ビーチリゾート追加
・周辺開発には、住民向け学校やスポーツスタジアムなど
・現地開発会社Hoi An South Developmentのエクイティ所有者
 Suncity Group Holdings Ltd(マカオ、ジャンケット)=34%
 VinaCapital(ベトナム、投資・不動産業)
 VMS Investment Group(香港、投資業)

 

ベトナム市場 IR開発動向

現在、ベトナムでは、ディーラーカジノを備える統合型リゾートが8施設、および。、スロットパーラーが20施設ほどが稼働している。
市場規模は、約3億米ドル(330億円)。

このうち、東南部のバリア=ブンタウ省(Ba Ria-Vung Tau)のThe Ho Tram Stripは、政府に対して大型投資をコミットメント。
The Ho Tram Strip(カナダのAsian Coast Developmentの現地子会社The Ho Tram Project Company運営)は、最終投資計画40億ドルの大型の外国人専用カジノを含む統合型リゾート(IR)。
The Ho Tram Stripは、すでに、The Grand Ho Tram(2013年7月開業)、The Bluffs golf courseなどが稼働中であり、すでに11億米ドルの投資が実行された。

ベトナム政府は、The Ho Tram Stripに続き、4つの大型のカジノを含む統合型リゾート(IR)の開発を承認。
それぞれ、2017年3月に施行されたカジノ法制に則り、総投資額20億米ドルの計画を提案した。

・北部クアンニン省(Quang Ninh province)Van Don Economic Zone
 開発者:ベトナム Sun Group
 詳細計画は未公表 

・南中部クアンナム省(Quang Nam province)Chu Lai Economic Zone ホイアン(Hoi An)
 2016年4月、Nam Hoi An Casino Resort Projectが着工
 合計投資額40億ドル。第一フェーズは、160haの土地に、6.5億ドルの投資
 開発者:マカオ Suncity Group、ベトナムVinaCapital、香港VMS Investment Group

・キエンザン省(Tỉnh Kiên Giang province)フーコック島(Phu Quoc island)
 開発者:ベトナム Vingroup

・トゥアティエン=フエ省(Thua Thien Hue province)ラグーナ・ランコ―(Laguna Lăng Cô beach resort)
 開発者:シンガポールBanyan Tree Holdings、パートナー選定中
 投資額20億ドル

ベトナム カジノ市場、新カジノ法令(2017年3月施行)による内国人入場の容認

ベトナム政府は、従前、ベトナム政府は、内国人のカジノ、電子ゲームパーラーへの入場を禁じてきた。
ベトナムのカジノ市場は、外国人のみ入場可能な状況下、年間3億米ドルほどと推定される(8つの統合型リゾート、20ほどのスロットパーラー)。

調査機関によれば、内国人の入場が可能となった場合のベトナムのカジノ市場のポテンシャルは30億米ドル。ベトナム国民は9,200万人。
ちなみに、ベトナム国民の海外カジノ施設(主に、カンボジア)への流出は、ベトナム政府にとって8億米ドルの税収ロスとの試算もある。

ベトナム政府は、観光産業促進を目的に、大型のカジノを含む統合型リゾート(IR)の開発を促進してきた。

従前、ベトナム政府は、大型IR開発計画に対して、外国人専用カジノを前提とし、40億ドルのミニマムコミットメント(最低投資義務)を求めてきた。事業の投資回収性は見込めず、実際には、ほとんどの計画は停止状態であった。

その後、政府は、最低投資義務を20億ドルに引き下げ、そして、内国人の入場を容認する方向を打ち出した。今後、大型IRの整備が加速するとみられる。

2017年1月、政府はカジノ法令を公表。一定の条件を備える、少数のIR施設にパイロット・ベースで内国人の入場を容認する方針。

パイロットは、その権益性の高さゆえ、ベトナム資本主体プロジェクトが優先対象となる可能性が高い。
北部クアンニン省Van Don Economic Zone(開発者:ベトナム Sun Group)、キエンザン省フーコック島(開発者:ベトナム Vingroup)が対象となる見通し。

ベトナム政府 カジノ法令(2017年3月施行) 内国人の入場容認のポイント

・3年間のパイロット・プログラムとして、内国人のカジノへの入場を容認
・条件は、21歳以上、月収入は1,000万ベトナムドン(VND)以上(≒$445)
・最低投資額20億米ドルの統合型リゾート(ホテル、エンタテインメントなどコンプレックス)内のカジノ施設に限定
・少なくとも二施設を指定(南部、北部にバランスよく)
・三年後に、政府は、改めて内国人のカジノへのアクセスを再考

 
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