【海外ニュース】
4月23日、Suncity Group Holdings(香港上場)は、Summit Ascent Holdings(香港上場)の株式24.68%を取得することで合意したと発表。
取得対価は、7.18億香港ドル(約100億円)。取得先は、台湾の投資家。
Suncity Group Holdingsは、取得資金を、同社取締役会議長であるAlvin Chau氏による貸し付けにより確保する。
Suncity Group Holdingsは、2017年末にSummit Ascent Holdingsの株式3.29%分を取得しており、今回の取得により計27.97%を所有することになる。
Summit Ascent Holdingsは、ロシア・ウラジオストクにおける最初のIRであるTigre de Cristalの運営会社G1 Entertainmentの親会社(株式60%所有)。
なお、Summit Ascent Holdingsの事業は、Tigre de Cristalのみ。
以前、Melco Resorts & EntertainmentのCEOであるローレンス・ホー氏がSummit Ascent Holdingsの最大株主(2017年6月まで、27.71%を所有)であった。
2017年12月までに、ローレンス・ホー氏は、Summit Ascent Holdingsの全株を売却した。
TIGRE DE CRISTALの概要: ・最終投資額は約7億米ドル ・第1期の投資額は1億7,200万米ドル、ホテル121室、テーブル65台(VIP25台、マス40台)、スロット約800台。フル稼働時1,100人雇用 ・第2期は2017年下期に着工、2019年下期に開業予定(2016年11月に投資額5億米ドルをコミット) ・第2期は10haのエリアに、ホテル、リテイル、MICEコンファレンス設備、飲食を拡充する。第二期の雇用創出は2,000名 TIGRE DE CRISTAL 2017年度(1-12月)業績: |
3月29日、Suncity Group(上場会社)は、2018年度業績を発表。
Suncity Groupは、上場会社にジャンケット事業を含めていない(ジャンケット事業は、同名で非上場)。
Suncity Group(上場会社)の2018年度の売上高は、中国本土の不動産開発、旅行関連サービスがほぼ全体を占める。
Suncity Group(上場会社)は、国際的なIR開発および運営を主たる事業領域とする方針。大型プロジェクトの第一弾は、ベトナムのHoiana Projectであり、その開発会社Hoi An South Developmentの株式の34%を所有。
同社の主な事業セグメント:
(1) 施設開発。中国本土におけるオフィス、住居、リテイル
(2) 施設リースおよび管理。中国本土における住居、リテイル
(3) ホテルおよびIRコンサルタンシー
(4) 旅行商材の販売および代理店
同社の主な分野別売上高(2018年度売上高):
施設売却Sales of properties=RMB177mn
施設管理Property management services income=RMB76mn
旅行代理Travel agency services income=RMB77mn
旅行商材Sales of travel related products=RMB535mn
ホテルおよびIRコンサルタンシーHotel and integrated resort general consultancy services income=RMB20mn
株主帰属当期損益RMB1,459mn(226億円)の赤字。デリバティブの評価損RMB1,190mnが響いた。ただし、一時的項目を除く、経常ベースの損益も赤字基調にある。
2018年度(1-12月)業績:
・売上高RMB793mn,YoY46%増, 売上総利益RMB237mn,YoY30%増, 株主帰属当期損益RMB1,459mnの赤字(前期RMB197mnの黒字)
・円換算は, 売上高123億円, 売上総利益37億円, 株主帰属当期損益226億円の赤字
2018年度末(12月末)財務状況:
・ネット有利子負債RMB273mn(関連者・関連会社からの借入金を除く、)
・現金・銀行預金RMB927mn, 短期借入金RMB243mn, 長期借入金RMB442mn, 転換社債RMB515mn
・円換算は, ネット有利子負債42億円
4月20日、ロイターが、ベトナムのHoiana Projectの現地状況をレポート。2019年の第1期開業に向けて、建設作業が進展中。
開発投資額は、第1期が6.5億ドル、全体が40億ドル。
現地開発会社Hoi An South Developmentのエクイティ所有者は、Suncity Group Holdings(マカオ、ジャンケット)、ベトナム現地の投資・不動産業者VinaCapital、香港の投資業者VMS Investment Groupである。
Suncity Group Holdingsがリード役。Suncity Group Holdingsにとって、Hoiana Projectは、初のカジノ、IR開発計画となる。
Suncity Group Holdingsは、マカオにおける、カジノ・コンセッション満期(6社。それぞれ2020年、2022年に満期)後の新規参入を狙っている。ベトナムの大型実績を、その足がかりとしたい考え。なお、現在のところ、マカオ政府は、カジノ・コンセッション満期後の方針を決めていない。
なお、ベトナム政府は、一定条件をクリアしたIRにおいて、パイロットとして内国人の入場を可能とする方針。
Hoiana Projectは、その対象とはならない見通し。
パイロットは、その権益性の高さゆえ、ベトナム資本主体プロジェクトが優先対象となる可能性が高い。
北部クアンニン省Van Don Economic Zone(開発者:ベトナム Sun Group)、キエンザン省フーコック島(開発者:ベトナム Vingroup)が対象となる見通し。
なお、Suncity Groupは、北部クアンニン省Van Don Economic Zone計画に対するカジノ・マネジメントメント・サービス提供契約を締結済み。
Hoiana Projectの概要 ・外国人専用カジノを含む統合型リゾート(IR) ・全体開発:投資額40億ドル、開発期間15-20年 ・周辺開発まで含めて1,000haが対象 ・第1期(2019年開業予定) 開発投資額6.5億ドル ホテル、ショッピング、飲食、ゴルフコース、カジノ(テーブル140台) 周大福の関連企業がホテル1,176室、ヴィラ100棟 ・第2期(2023年までに開業予定) ラグーン、ウォーターパーク、第二ゴルフコース、エンタテインメント、ビーチリゾート追加 ・周辺開発には、住民向け学校やスポーツスタジアムなど ・現地開発会社Hoi An South Developmentのエクイティ所有者 Suncity Group Holdings Ltd(マカオ、ジャンケット)=34% VinaCapital(ベトナム、投資・不動産業) VMS Investment Group(香港、投資業) |
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