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IR推進法案提出を受けて 今後の展望(3)「報道の取り上げ方」=カジノIRジャパン

2015-05-07

【インタビュー&特集記事】

特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案(IR推進法案)は4月28日、国際観光産業振興議員連盟(IR議連)所属の自民党、維新の党、次世代の党の3党所属国会議員により、衆議院へ再提出された。法案は2013年12月に衆議院へ提出され、翌年6月の通常国会会期中、衆議院内閣委員会において法案の趣旨説明および質疑に入ったが、秋の臨時国会では衆議院解散総選挙に伴って廃案となっていた。今回の法案提出により今後の動きはどうなるのか、カジノIRジャパン編集部がこれまでの取材を踏まえ、今後の動きを予測する。


マスコミ報道はバランスが取れているか

IMG_7435マスコミ報道各社におけるIRの議論では、IR推進法案の成立可否についての議論ばかりが先行しており、肝心な中身についての議論はバランスが取れたものとは言い難い。IRの論点には新聞で当てはめれば政治面、経済面、社会面、地方面、国際面、文化面、エンタメなどさまざまな側面があるが、現状は政治的と社会面ばかりが過度に強調されてしまっている。賛否両論を取り上げるという姿勢は確かに必要だが、全世界には数千のカジノ施設のうち失敗に陥った数例ばかりを殊更強調している状況がある。世界では約130ヶ国の国々、日本を除くG8各国がカジノを合法化してきた歴史がある。現在カジノを合法化している国々というのはその多くが戦後に合法化の手続きを行った国々であり、その事実は軽んじるべきではない。

国会内でマスコミ各社の記者とともに取材を行ってきた経験を振り返ると、過去のIR推進法案の議論をあまり把握せずに取材を行っていると思われる場面に遭遇することがあり、実際に多くの誤りを含む記事は少なくない。もちろん、IR推進法案の議論というものは多岐にわたる政策課題のうちの一つに過ぎないが、IRの議論は1999年当時の石原慎太郎都知事の「お台場カジノ構想」が発端となり、国政での議論に絞っても自民党が2002年に議論を開始している。その中で論じられた膨大な議論は多岐の論点にわたり、膨大な法体系をすべて整備するには現行法の実務を熟知した官僚の手を借りる必要がある。それがIR推進法案・実施法案による2段階法制であるが、そういった背景を論じた記事がこれまでいくつあっただろうか。法案の進捗状況などにばかりスポットが当たっているが、内容についてはまだまだ深い議論が行われていないというのが現状だ。

ギャンブル依存症問題についての取り上げ方も、バランスが欠けている議論のひとつだ。昨年夏に厚生労働科学研究として発表された536万人という数値が独り歩きしているが、成人男性の10人のうち1人がギャンブル依存症であるという結果そのものについて有識者などから信憑性を問う声が多く上がっている。10人に1人という数字が正しいとすると一般的に隣近所や職場、親戚など身近にも多くの依存症者がいるという計算になるが、常識的に考えてこの数値が妥当だとは考えられないという声は多い。また、ギャンブル依存症患者が一定数国内に存在することは間違いないが、それは国内の既存のギャンブルである公営競技やパチンコなどによるもので、合法化されたカジノが原因のものではない。専門家によると国内の依存症者数が多いことの根本は啓蒙活動のほか予防やケアなど対策が行われていないことにあり、そのための予算すら確保されていないというのが我が国の現状だ。カジノ・IRの導入にあたっては以前よりギャンブル依存症問題対策の必要性が指摘されており、事業者の負担により対策費がねん出されることになっている。対策費はカジノのみならず他のギャンブル依存にも使われる方向で、仮に収益の1%程度、100億円規模の対策費が充てられれば、カジノ導入に伴う新たなギャンブル依存症者数より現状のギャンブル依存症者の減少分が大きく上回るとみられる。

現在のIR議連につながる流れとして、自民党の「国際観光産業としてのカジノを考える議員連盟」が2002年にまとめた基本構想にはすでに依存症問題に触れる項目が見られる。IR議論の先駆者として知られる大阪商業大学の谷岡一郎学長は今から20年前の1996年にギャンブル依存症問題を扱った新書を発刊しており、これはこの分野における著作の中で最も古いものだ。むしろ遅れているのはマスコミの取り上げかたの方で、ギャンブル依存症問題を社会問題として扱うのであれば、パチンコの新聞チラシ、公営競技や宝くじのテレビCMを見直すなど自らも襟を正す必要があるのではないだろうか。(第4回へ続く)
(文・写真=カジノIRジャパン記者 佐藤亮平)



■特集-IR推進法案提出を受けて 今後の展望=カジノIRジャパン

(1)IR推進法案成立の目途は立っていないのか

(2)衆参のどの委員会で審議を行うのか

(3)マスコミ報道はバランスが取れているか

(4)今後のIR推進法案審議日程は

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