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EY Japan 統合型リゾート支援オフィス 「日本版」IR・カジノ創生への論点 – 第3回後編

2015-07-11

【インタビュー&特集記事】

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日本の成長戦略にとって欠かせない地方創生。政府の重点施策の一つであるが、カジノを含めた統合型リゾート((IR)は地方経済に大きなインパクトを及ぼすとみられている。
IR導入にあたっては、特にカジノにおける不正防止のための内部統制の仕組み作りが欠かせない。内部統制について考える上でのポイントは何か。
この分野に詳しい国際カジノ研究所所長の木曽崇氏、EYフィナンシャル・サービス・アドバイザリーの佐藤誠氏、EY Japan統合型リゾート(IR)支援オフィスの小池雅美氏の3氏に話を聞いた。

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世界一信用されるカジノへ

佐藤 マネーロンダリング対策は、日本は世界的水準からみて遅れていると言われています。
日本のマネーロンダリング対策法である犯罪収益移転防止法が2013年に改正され、それでも不十分だということで、昨年また再改正の法案が通りました。
特に顧客管理の面が弱いとされており、今後そこを法整備で強化していくことになるでしょう。
カジノを導入するにあたり、反社会的勢力の問題など潔癖とも言えるような対策がなされていくのではと考えています。

木曽 お客様の中から反社会的勢力をいかに識別して、利用からはじくかというのは重要な課題です。IR議連も顧客の中から反社を排除するようにという指針を出しています。

佐藤 警察が保有する反社会的勢力に関する情報は限定的です。そこで、各金融機関は自前でデータを集めています。しかも、カジノの場合、国内だけではなく海外からのお客さんもチェックが必要です。
最近マスコミで、マカオでは習近平国家主席の腐敗対策の施策により売上が激減していると報じられていました。“ジャンケット”と言われる仲介者が、顧客をマカオに連れて行かず、カンボジア、フィリピンなど東南アジアに誘導していることも原因となっているようです。
規制の厳しい場所から、VIP客を連れて行くとしたら、規制がゆるくて管理が甘い場所に連れて行くでしょう。
そういう人たちの入場を無制限に許してしまってはいけない。日本は海外のお客さんに対する調査能力が弱い。
EYでは世界46ヶ国に調査センターを持っており、世界の110ヵ国でリサーチできるサービスがカジノに提供されており、海外のPEPs(重要な公的地位を有する者)や反社会的勢力などのハイリスク顧客の調査にお役に立てるものと考えます。

小池 内部統制の仕組みを作るにはそれなりの時間がかかります。産業として特殊なリスクが生じるということを考えると、今後の規制によっても仕組みの内容は変わるでしょう。
ただ、一般の企業が上場しようとする場合よりも、時間がかかることは間違いありません。

木曽 カジノ合法化に向けて、これから大本の細かい規則を作り、それに基づいて民間側が諸策を定めるわけですが、それにあたってEYのような企業のアドバイザリー機能と、海外のカジノ運営のノウハウとの合わせ技が効率的でしょう。
それでも仕組みを1年程度で作るというのは難しいでしょうね。

佐藤 導入期間を短くするには、既存のものを持ってくるしかありません。マネーロンダリング対策のソリューションとしては、海外のカジノで実証済みのもので日本の規制に合わせてカスタマイズするだけで、簡単に導入できるものがあります。

木曽 日本の特殊な環境に合わせた不正対策を、海外以上の高度なレベルでやらなければなりません。
海外と日本の知見を組み合わせることが必要でしょう。海外で行われているものを日本人のきめ細やかさで、より厳密なサービスに置き換えることができたら、それは価値のあるものになります。
カジノのサービスは、お客様にとって、間違いがあってはならない厳密な商売です。そういうサービスにとって、日本人のサービス、従業員は世界で一番信用されるカジノが実現できる素養があります。
日本特有のビジネスモデルも最終的にできてくるでしょう。まずは、海外で実績のある企業のノウハウを学び、それを100%正しく運用することを目指すべきです。

佐藤 リスクを遮断して少しでも懸念のある人は一切入れないというやり方ではなく、リスクをマネージして、お客さんを受け入れながらも、世界で一番信用され、かつ経済発展に寄与するようなカジノが作れるんじゃないでしょうか。
我々アドバイザーも、その目的のために事業者としての企業の皆様や規制当局の方々のお手伝いができればと考えています。

フジサンケイビジネスアイ(6月26日)より転載


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