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IR事業コンソーシアム参画のすすめ(1)地域の発展や創生を願う地元企業にこそ大きなチャンス

2015-07-21

【IR資料室】

日本におけるIR実現、IR推進法案の原動力となるべき主体の一つは、日本の産業界である。しかし、日本企業の多くはIRの目的である観光、文化発信、地域創生に共感し、そのビジネスチャンスに強い関心を持つものの、IRに関わる事業活動を水面下にとどめる傾向がある。社会におけるIRへの理解が高まり、IR推進法案が成立するまでは、「レピュテーションリスク」があり、目立つのは得策ではないとの判断である。

日本産業界の姿勢、IR推進法案成立のエネルギーは「鶏と卵」の関係である。現在、IR推進法案の推進役はIR議連や地域の誘致グループなどであるが、産業界の支持の声が小さいゆえに、孤軍奮闘とならざるを得ない。

本連載はIR事業コンソーシアムについて考察し、日本企業に参画をすすめる。IR事業コンソーシアム参画のビジネスチャンスは大企業や外国カジノ事業者のみのものではない。
地域の発展や創生を願う地元企業にこそ大きなチャンスがある。

カジノIRジャパン運営 キャピタル&イノベーション株式会社 小池隆由

第1回 誘致活動=IR事業。事業化の肝は地元力

IR制度は地元企業の参画、イニシアティブを強力にサポートへ

IR事業コンソーシアム(以下「コンソーシアム」)は原則として、複数企業の共同出資による新設合弁会社が想定される。日本のIR制度の方向性を考慮すれば、事業化のポイントは、1)コンセッション(営業権、許認可)獲得、すなわち国の地域選定、自治体の事業者選定こそが成否を決定、2)国の地域選定、自治体の事業者選定を勝ち抜く原動力はIR誘致と当該コンソーシアムに対する地域社会の支持の大きさ、3)投資リスクは限定的、リターンは大きい、と考えられる。

逆に、IR事業への参画において、企業体力(資金力)、経験ノウハウを過度に重視する必要はない。コンセッション獲得まで大きな投資は生じ得ず、コンンセッション獲得後にはコンセッションそのものが資金調達と経験ノウハウ調達を強力にサポートするためである。
コンソーシアムへの参画は、大企業や外国カジノ事業者でなくとも十分に可能である。

一般論として、事業が成功した場合のリターンおよびエクイティは、事業成功の貢献度の大きさにより決定するはずである。繰り返しになるが、IR事業を成功に導く原動力は、地域社会の合意形成力と支持である。
地域社会の一員、運命共同体として信頼を積み上げてきた地元企業こそが大きな役割を果たす。地元企業によるIR誘致活動は、IR事業化の活動そのものである。

日本のIR制度の方向性は、地元企業の参画を強力にサポートする。地元企業がコンソーシアムのイニシアティブをとるべきである。

コンソーシアムの4つのフェーズ。事業リスクは限定

フェーズⅠ 国による地域選定
フェーズⅡ 自治体による事業者選定
フェーズⅢ 不動産開発・運営体制整備
フェーズⅣ 開業後運営

 
IR事業コンソーシアムのフェーズは上記の4つに大別される。このうち、Ⅱ)以降のフェーズは、Ⅰ)で国から選定されなければ存在しない。また、Ⅲ)以降のフェーズはⅡ)で自治体から選定されなければ存在しない。

コンソーシアムの不成功とは、Ⅰ)またはⅡ)の段階で選定されない場合である。この場合、コンソーシアムの投資は、主として、地元の合意形成活動、自治体に対するRFC(Request For Concept)、RFP(Request For Proposal)への対応コストである。あくまでも資料作成コストであり、大型投資にはならない。つまり、リスクは限定的である。

一方、Ⅱ)を勝ち抜いてコンセッション(営業権、許認可)を獲得できれば、コンソーシアムはⅢ)において初めて大型投資を行うことになる。この時点では、コンソーシアムはコンセッションをテコに、資金調達し、ノウハウやリソースを調達し、Ⅲ)Ⅳ)を実現できる。

コンセッションがⅢ)Ⅳ)実現のエンジンとなる背景は、第一に、日本のIRは制度上、大きなキャッシュフロー(利益)が確実視されること。すなわち、コンセッションそのものが資金調達力に直結すること。第二に、IRの個々のコンポーネント(カジノ部分を含めて)の開発・運営ノウハウは世界的に標準・流動化が進んだコモディティであること。すなわち、豊富な資金があれば、ヒト・モノを通じて獲得可能であること。

日本のIR事業は大きな利益が確実視される

日本のIR事業は許認可による権益事業である。IR事業の収益力は、商圏の経済力(個人金融資産、可処分所得)と施設数でおおむね決定する。日本のIR法制度は、政府が施設総数をコントロールし、大きな商圏に単一あるいは少数のIRを設置する方向(*1)。IR事業の大きなキャシュフロー(利益)は確実視される。

アジア各国のIR群が政府による施設数コントロールの結果、一様に大きな利益を享受しているのと同様である(州ごとの厳しい競争の結果、収益性が低下した米国とは対照的に)。

IR議連の幹部は、将来的なIRの設置数は最大10ヵ所ほど、道州制をベースとした広域ブロックに1つずつを想定している。日本の広域ブロックはそれぞれ大都市を含む大型経済圏であり、どのIRも規模の差こそあれ、世界的にも大型施設に位置付けられる。

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低資本コストは日本産業界の武器。提案競争で優位

国による地域選定、自治体による事業者選定は提案競争となる。IR事業コンソーシアム間の競争は、投資額上昇の圧力となる可能性はある。しかし、そうしたリスクを考慮しても、IR事業の大きなキャッシュフロー(利益)の高い確度は不変である。

各コンソーシアムが提案する投資額は、国際的なターゲットROIC(Return On Invested Capital、投資収益率)と当該IRの期待キャッシュフロー(税引き後利益)により決定すると考えられる。
現在、外国カジノ事業者がターゲットとするROICは20%ほど。つまり、外国カジノ事業者が提案する投資額の目線は、期待キャシュフロー(税引き後利益)/20%、すなわち期待キャシュフロー(税引き後利益)の5倍ほどとなる。
当然、各コンソーシアムはそれをベンチマークとして提案を策定することになる。

このROIC(20%)は日本産業界にとって極めて魅力的な水準である。日本の上場企業の平均ROEは8%強の水準に過ぎない。
逆に言えば、仮に外国カジノ事業者と競合するケースでは、日本企業の低資本コスト(低金利、株式市場の要求ROEの低さ)は、大きな投資額を許容する武器となる。


(*1)
「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案」(IR推進法案)、国際観光振興議員連盟(IR議連)の「特定複合観光施設区域整備法案(仮称)~IR実施法案~に関する基本的な考え方」(IR実施法案の基本的な考え方)、およびIR議連の幹部の発言

カジノIRジャパン


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