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桜美林大学 山口教授「日本のレジャー産業から見たIR」⑤ – IRへの期待と提言

2015-08-04

【インタビュー&特集記事】

日本生産性本部-余暇研-桜美林-山口氏-画像

桜美林大学 ビジネスマネジメント学群 教授の山口有次氏は、早稲田大学 ホスピタリティ研究所 客員研究員教授、立教大学 観光学部 兼任講師も務める。日本、世界のレジャー産業、ホスピタリティ産業を長年にわたり研究してきた。山口教授は公益財団法人 日本生産性本部 余暇創研の「レジャー白書」の編集・執筆にも関わる。
今回、山口教授に日本のレジャー産業の現状、そしてカジノを含む統合型リゾート(IR)がレジャー産業に与える影響、IRへの期待について語ってもらった。

第5回:カジノを含む統合型リゾート(IR)への期待と提言

まず、IRの収益力が社会還元される仕組みの構築が前提
日本のIRはその制度設計から考えて、大きな収益が生まれることは理解できます。
(日本の制度はアジア各国と同様、政府が施設数をコントロール。IR議連の考え方では、IRは最大10ヵ所、道州制の各広域ブロックに一つずつ。つまり、各IRは大きな経済ブロックを寡占)。

IRの収益が、社会コスト(依存症対策など)、教育福祉、観光資源の保護、都市開発などに社会還元される仕組みも重要です。

その上でIRにはレジャーの新規市場開拓の役割を期待
しかし、私はIRには経済的な恩恵を期待するだけでは十分ではないと考えています。IRに重要な視点は、単に「稼ぐこと」ではなく、「どう稼ぐか」です。

前回にお話ししたように、IRには既存レジャー種目からの需要シフト(食い合い、カニバリゼーション)ではなく、新しい需要を開拓してほしい。
そのためには、IRはターゲットとすべき市場として、1)インバウンド(外国人旅行者)、2)国内の富裕層、3)国内の一般客向けの新サービス、を明確に意識してほしい。

海外にはない、独自のIRフォーマット、コンテンツの開発
日本がIRを開発する場合、IR全体のコンセプト、どのような施設を統合するかを十分に検討する必要があります。

日本のIR関係の一部の人々には、海外のコピー、真似を前提とした議論をする傾向があります。しかし、最初からコピーを前提とすれば、結果もコピーにしかなりません。

IR議連などIRを推進される立場の方々は、シンガポールとか、ラスベガスのイメージを強調しています。もちろん、多くの人にイメージを持って頂くために、海外の既存施設を説明する重要性は理解できます。

しかし、そもそも海外と同じIRのフォーマットを前提とすべきではありません。IRにはインバウンド(外国人旅行者)を拡大させる役割が期待されますが、日本のIRはアジア諸国のIR群とインバウンドの主導権を競うことになります。

そうしたアジア諸国との競争の視点では、シンガポールにある二つのIRと似たものならば、わざわざ日本に行く必要は生じません。

シンガポールと同じではないIRとは、つまり、ホテル、ショッピング、テーマパーク、博物館の組み合わせのパターンではない別のものです。

また、IRが打ち出すコンテンツは日本、各地域の独自性が必要です。例えば、ライブエンタテインメントをフィーチャーする際に、ラスベガスのコンテンツを導入するだけでは、同じコンテンツをアジア、日本国内のIRが取り合うことになるだけです。

日本のIR事業を目指す産業界の人々には、日本独自のIRのフォーマット(施設の組み合わせ、複合)、日本独自のコンテンツを開発する気概を持ってほしいのです。

まずは、各地域で自らのIRの特徴を徹底的に議論すべき
国内のIRの間にもそれぞれ異なる特徴が必要です。国内の各地域でも自らのIRの特徴を徹底的に議論し、棲み分けを図ってほしい。
まず、地域の人々、すなわち自治体、産業界、住民はその地域にふさわしい、特徴あるIRとは何かを徹底的に考えることが大事だと思います。

議論の結果、最終的にテーマパークを作る、劇場を作る、MICE施設を作る、スポーツ施設を作るなど、海外と似たような結論になるかもしれません。
しかし、それでも、その施設に特徴を出そうという意識が重要です。

まずは、その地域エリアに不足している、観光、レジャー施設をリストアップしてもいいかもしれません。

その地域ごとのIRの特徴を考える過程で、立地の議論も必然的に生じます。都市の周辺部に設置するのか、あるいは、郊外に設置するのかも最初に議論すべきです。

日本・各地域の独自の特徴あるIRならば、社会的価値は大きい
私は、IRがレジャー産業全般にプラス効果を与えるならば、その実現は社会的に価値があると考えています。

そのためには、IRの誘致や事業化に関わる人々に、海外のコピーや真似ではなく、日本独自のIRフォーマット、日本独自のコンテンツ、そして各地域の特徴を打ち出すIRを開発する気概を持って取り組んでほしいと考えています。

カジノIRジャパン


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