【海外ニュース】
Wynn Resorts(Wynn)のボストン近郊のWynn Everett(投資額$1.7bn)のプロジェクトは、2014年に選定されたものの、いまだ着工していない。
2015年4月に州政府は交通混雑への対策の課題を指摘し、着工を否認した。
それ以降、Wynnは追加の対策を提示してきた。州政府は8月末までに交通計画の承認の是非を決定する方向。
関係者からさまざまな意見が出ている。先週、司法長官は州に対して、Wynnが長期的な混雑解消の対策を示さない限り、着工を許可すべきではないと要求。
一方、24日には州交通局長官がWynnがこれまでに提示した交通対策は着工を容認するに足るとの判断を示した。長期的な混雑解消はWynnのみならず、地域のワーキンググループで対応すべきとの考え。
州レベルの動きとは別に、周辺の市であるBoston、Revere、Somervilleは21日にWynnの計画に反対の意見を表明。やはり、交通問題を理由に挙げた。
これら3つの市は、Wynnにライセンスを付与した判断の撤回を求めて、州のゲーミングコミッションを提訴中。
Wynn Everettを巡る、Wynn、州政府、周辺の市の動きは、日本におけるIR実現のプロセスでも参考になろう。交通インフラ整備の責任範囲(行政と事業者の間)、ホストコミュニティと周辺の市との関係性、など。
マサチューセッツ州は2011年にカジノを合法化し、1つのスロットパーラー、3つのIRを開発する方針。2015年6月にはスロットパーラーであるPlainridge Park Casino(投資額$250mn)が開業。
IRは二つが選定済み。一つは、コネチカット州境に位置するMGM Springfield(投資額$800mn、従業員数3,000人、土地は約6ha、2018年9月に開業予定)、もう一つがボストン近郊のWynn Everett(投資額$1.7bn)である。
三つめのIRは州南東部(Region C)であるが、2015年末までにプロジェクトを選定する見通し。現在、BrocktonのMass Gaming&Entertainment(シカゴのRush Street Gamingの子会社)のプロジェクト(投資額は$650mn)が唯一の提案。
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カジノIRジャパン
Top transportation official backs permit for Wynn casino
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